特別企画エルダー27「産業別高齢者雇用推進ガイドライン」のご紹介少子高齢化と人手不足の進展により、安定的な労働力の確保はダイカスト業における重要課題の一つになっている。同業界ではすでに、高齢者のさらなる活用を図るべく、再雇用制度の整備や、定年年齢の引上げなどを進めている企業があることから、業界全体として高齢者の活躍を推進するため、高齢者雇用の実態を把握する調査を実施。この調査を通じて、各社で高齢者は戦力として不可欠な存在になっていること、高齢者が活躍できるための工夫が各社・各現場で積み重ねられていること、それらの取組みにより高齢者の活躍の場が拡がっていることが明らかになった。そこで各社の工夫を業界全体で共有するべく、ダイカスト業における高齢者の活躍のあり方について検討し、本ガイドラインを取りまとめた。本ガイドラインでは、高齢者とともに、働きやすい職場づくりを推進してくためのポイントを提言している。「Ⅰ 高齢者活用に向けた背景」では、日本の労働力人口の減少と高齢化の進行や働き方改革などのトレンドについて詳解している。「Ⅱ 高齢者とともに、働きやすい職場づくりを推進していくためのポイント」では、ダイカスト業高齢者雇用推進委員会での検討結果をもとに、業界各社が高齢者とともに働きやすい職場づくりを進めるために取り組むべき課題や方向性を次の4項目にまとめ、取組みを進める手順を提示している。① 5~10年後の雇用(労働力の確保)状況を見通し、必要な準備を進める② 高齢者に期待する「役割」を明らかにするとともに、役割に対する働きぶりを「評価」する③ 高齢者はじめ従業員が今まで以上に能力を発揮できるよう職場環境を整える④ 高齢者の技術・技能・経験の伝承を進める理解しやすいように項目ごとに関連する調査結果を、図を交えて紹介。さらに「役に立つツール」として安全と健康確保のためのチェックリスト、スキルマップシート作成の手順、参考にできる取組み事例なども紹介されている。「Ⅲ ダイカスト業における高齢者雇用の現状と課題」では、会員企業および業界で働く高齢従業員を対象に実施したアンケート調査の結果を取りまとめている。これらは高齢者雇用に関する現状と課題をより深く理解するために役立つほか、企業からの回答を、①業界全体、②従業員数59人以下、③従業員数60人以上169人以下、④従業員数170人以上のように区分けし、企業規模による傾向についても把握できるよう工夫している。「Ⅳ.参考資料」では、改正高年齢者雇用安定法の概要(2021年度改正)を示し、あわせて、JEEDによる各種支援サービスや連絡先一覧も紹介している。ダイカスト業 高齢者の活躍に向けたガイドライン高齢者とともに、働きやすい職場づくり産業別高齢者雇用推進ガイドライン2一般社団法人 日本ダイカスト協会住 所〒105―0011 東京都港区芝公園3―5―8 機械振興会館502TEL03―3434―1885 FAX03―3434―8829H Phttps://www.diecasting.or.jp/index.php
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