エルダー35いに教えてもらい、少しずつできるようになりました。作業員は16人で、仲間にも恵まれて楽しく元気に働けています」と笑顔で話します。週5日、8時30分~16時30分の勤務で、「土・日が休みですし、明るいうちに帰宅できるので家のこともできます。安全第一で、身体が動くうちは勤務を続けたいと思っています」と話してくれました。上司の善ぜん修しゅう一いち課長は、「赤池さんは、明るい人柄で職場を和ませてくれますし、よく気がつき、動いてくれる大切な存在です。けがをすることなく、これからも楽しく働いてほしいと思っています」と話します。技術と経験を活かして愉快に活躍勤続14年の髙たか梨なし久ひさ幸ゆきさん(74歳)は、前職では電力会社に勤務しており、日本製鉄・君津地区構内で働いていたそうです。60歳で定年退職後、縁あって八千代商事に入社しました。ボイラー技士2級、電気主任技術者の資格を持ち、資格と経験を活かして、大手ホテルや関連施設などの設備管理、修理を行う、かずさ施設管理課に所属。入社当時から係長をにない、同課のまとめ役としても活躍しています。同社では、契約社員は70歳まで継続雇用という規定がありますが、髙梨さんは代えがたい存在として評価され、雇用形態も役職も変わらず、いまもフルタイム勤務を続けています。上司の立たち花ばな修しゅう二じ課長は、「髙梨係長は、経験と技術に加え、温厚な人柄で、みんなの話を聞き、チームワークを大事にして仕事を進めてくれます。経験がものをいう仕事なので、髙梨係長のような人がいてくれることがたいへんありがたいです」と話します。髙梨さんは、「何でも相談できる関係を立花課長が築いてくれて、こちらこそありがたいです。この課は、私と同様に第二の人生で入社された方がほとんどですから、『安全に、みんなで愉快に仕事をしましょう』と話しています。必ず複数人で仕事にあたること、話し合ってから作業に入ることを大切にしています。うれしいことは、みんなが『会社が楽しい』といってくれることです」と穏やかに話し、「会社が認めてくれるうちは、仕事を続けたいです」と話しました。安全と健康への対応を重視して3人のお話を聞いて榎本プランナーは、「みなさんが、さまざまな面での負担を感じることなく働かれているように感じました。同僚や上司の方々と信頼関係ができているという背景があるのだと思います」と感想を述べました。同社では、制度や仕組みづくりに加え、日ごろから青木社長の考えを社員に伝えるとともに、現場の声に耳を傾け、社員が話しやすい環境づくりにも気を配っているとのこと。「当社は中途採用者が多く、いまは65歳くらいで入社する人も多くなっています。今後は、安全と健康への対応がより大切になってきます。会社でもつねに気を配りますが、現場の実態や社員の本音が聞き出せるよう、信頼関係の構築を引き続き大切にしていきます」と話す青木社長。最後に、「地域のニーズに応えていくために、信頼される会社を目ざし、そのなかで雇用によって元気な高齢者が増えて、地域貢献につながればよいですね」と話してくれました。(取材・増山美智子)施設の設備点検やメンテナンスをにない、チームをまとめている髙梨久幸さん(中央)と上司の 立花修二課長(左)、髙梨さんの仕事を学んでいる岸正浩さん(右)
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