エルダー3定額の基本給が決まります。通常のジョブ型人事制度におけるジョブディスクリプション(職務記述書)のように、職務を細かく定義していないので完全なジョブ型ではありませんが、ジョブ型に近い制度設計です。そして、どのランクのどのような業務を担当するかについては、上長との面談を通じて人事労務部に申請します。すでに60歳以降で継続雇用の社員についても役割定義書に基づいて上長と面接し、担当業務の再定義を行いました。 職務グループごとにレベル1から3までの給与テーブルがあり、職務遂行難易度がもっとも低いレベル1の場合、賞与込みの標準報酬は以前に比べて2割程度高くなります。一方、レベル3になると以前の上限額の2倍近くの報酬になります。特に人員が不足している施工管理グループは、なるべく多くの人に従事してもらいたいということで、高い報酬設定にしています。また、担当役員や社長の決裁により任用される特定A、特定Bという特定職を設け、さらに高い報酬水準を設定しています。役割ランクの見直しは1年ごとの契約更新の際に上長と話し合い、荷が重いということであれば下のランクの役割を担当してもらい、あるいは上長が上位のランクの役割をになってほしいと伝え、本人も意欲があればランクがアップすることもあります。―本人の意欲と能力しだいで報酬アップも可能になりますね。人事評価制度はあるのでしょうか。下村 もちろん評価制度もあります。ランク別の基本給はランクが変わらなければ昇給することはありません。人事評価には役割遂行度評価と行動評価の二つがあり、その二つの総合評価の結果を賞与に反映します。役割遂行度評価は年に1回、自分の役割と責任を果たしているかを評価しますが、じつは現役世代も期首に設定した目標の達成度を評価する仕組みなので、スムーズに受け入れてもらえて、最近では大型太陽光発電などの再生エネルギー事業も手がけています。また、社員は施工管理に従事する技術職が多くを占めているという実態があります。この状況をふまえ、新たな処遇制度では、「施工管理」、「施工支援」、「技能現業」、「教育指導」、「業務」の五つの職務グループに分け、職務ごとに仕事の重要性や難易度によってランクを決定します。ランクごとに、どのような業務をになうのかといった役割と責任を明確にした「役割定義書」を作成し、ランクに基づいて役割と責任を明確にした「役割定義書」を作成ランクに基づいて基本給を定める
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