2025.414自分の可能性を広く持てるようにしていく支援はたくさんあります。いわゆる越境学習・異業種交流や社内インターンなどの機会があります。ただ、多くの組織でこのような機会は中高まの声を開発につなげられるかも」、「財務経理を知ることで、営業としてさらに経営レベルの目線が持てるかもしれない」と思えるかもしれません。年社員というより、若手・中堅社員に優先的に提供されているのではないでしょうか。手あげ制のポスティングの異動制度や副業の解禁なども自己像の拡大につながります。こういった施策に中高年社員も参加できるようにしていくと、モチベーションアップにもつながり効果的です。最後に55最後にあげた三つのポイントは、じつはどの世代でもあてはまる話です。キャリアのとらえ方や自己像を拡大していくこと、また適切なアサインメントとサポートを提供していくことは、だれにでも必要です。ただ、中高年社員には経験とスキルがあります。そしてその経験やスキルが自己像を狭め、そのことが好奇心の低下や新たなチャレンジを躊躇させる原因となるのです。中高年社員の強みをリフレームし、新たな自己像に基づく学び直しを促進していきましょう。【参考文献】波多野誼余夫・稲垣佳世子『知的好奇心』(中公新書)図表2 中高年社員の学び直しに向けた三つのポイント※ 筆者作成学び直しに向けたキャリアデザイン支援学び直しがあたり前の企業文化の醸成中高年社員の学び直しの実装仕事のアサインメントとサポート自己像の拡大支援・すでに獲得している強み、スキルではなく、強みやスキルを獲得してきたプロセスにフォーカスする・中高年社員の学ぶ力に強みを見いだしていく・中高年社員には得意な仕事や経験のある仕事ではなく、学び直しが必須の仕事にアサインしていく・中高年社員の心理的不安をサポートしていく・中高年社員にもさまざまな視野拡大の経験を提供する・越境学習、異業種交流、社内インターン、副業など刺激の高い機会を通じ、自分自身の未来に広い可能性を持てるようにする
元のページ ../index.html#16