2025.516図表1 スキルマップ策定の五つのステップスキルマップを運用する目的・部署・階層・評価項目・評価反映先を議論する【STEP1】マップ範囲の選定スキルマップ選定の前提となる業務区分を洗い出す【STEP2】業務の洗い出し運用する方々へアンケートを実施し、必要としているスキルを確認する【STEP3】アンケートの実施各業務ごとにスキルマップに載せるスキルを選定し、その評価基準を作成する【STEP4】業務ごとのスキル・基準選定【STEP5】評価方法の確定・マニュアル策定評価段階や評価シートを設計し、運用マニュアルを作成する作成:株式会社フィールドマネージメント・ヒューマンリソースゴールにしてください。続いて【STEP2】 業務の洗い出しを行います。対象となる高齢社員の方々がかかわってきた業務だけに絞るのか、これから先のことも考えて社内の業務全体まで広げて設計しておくのかを決めていきます。【STEP3】 アンケートの実施では、対象業務にかかわる組織長や業務に習熟している方、対象の高齢社員にアンケートやインタビューを実施して、必要となるスキルを洗い出していきます。スキルを洗い出す際は社内にどのような業務プロセスが存在するか整理して、プロセスごとに必要なスキルを質問していきます(17ページ図表2)。職種ごとに業務プロセスを整理したうえでアンケートやインタビューを実施することで、抜け漏れなくスキルを可視化することができます。また、アンケートとインタビューは情報収集の広さ×深さの観点で使い分けるとよいでしょう(17ページ図表3)。【STEP4】 業務ごとのスキル・基準選定では、STEP3で洗い出したスキルから「特に付加価値を創出する重要なスキル」を抽出してリスト化していきます。※スキルマップをつくる際の注意点として、あれもこれもと欲張らないことがあげられます。弊社がご支援する際は、最大でも30個程度に絞り込むことを推奨しています。を図ります。②組織・ほかのメンバーへの知識伝承経験や知見を組織内に共有しノウハウとして蓄積するために、高齢社員が持つスキル・経験の伝承を図ります。③高齢社員の得意領域におけるスキルアップこれまでの経験で得たスキルに加え、専門性の高い領域でのさらなる活躍を期待して、強化可能なスキルを特定しリスキルを図ります。また、成長期待を伝えることでモチベーション低下を防ぐ効果も期待できます。スキルマップの策定方法スキルマップの策定方法55前段で高齢社員向けスキルマップを策定・活用していく必要性をお伝えしてきましたが、ここからはそのつくり方をお伝えしていきます。業務遂行に必要なスキルや知識を洗い出し、スキルマップを策定するには五つのSTEPがあります(図表1)。まずはじめに行っていただくのは、【STEP1】 マップ範囲の選定です。前述したスキルマップの目的のうち、自社は何をメインの目的として活用していきたいか、を決めていきます。目的に応じてスキルを抽出する粒度や範囲は変わってくるので、関係者の認識を合わせることを
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