エルダー37●医療でのサポート 血圧やコレステロールを下げる薬で、心臓への負担を軽くすることが可能です。心筋梗塞・脳卒中が起こらないように、あらかじめの取組みを意識しましょう。②糖尿病→体のバランスを整える2022(令和4)年の調査※2では、65歳以上の5人に1人が糖尿病かその予備軍です。加齢によりインスリンの働きが弱くなることで、2型糖尿病のリスクが上がります。男性のほうが糖尿病を発症しやすい傾向はありますが、女性は閉経後に内臓脂肪が増えることで、リスクが上がります。65歳以上の女性の糖尿病有症率は約15〜20%。特に肥満女性の有症率は一般人口の2〜4倍に達する場合もあります※3。【生活においてできる対策】●健康診断 HbA1cは6・5%未満が望ましいです。年に1回のチェックで、自分の体の状態を把握しましょう。●食事 糖質は1日130g程度に。ご飯は小盛り、野菜や豆をたっぷり。甘いものは「ご褒美」程度の頻度に抑え、野菜たっぷりの食事を意識しましょう。また、食物繊維を1日30g血圧)するのがおもな原因です。女性は閉経前、つまり50歳前後まではエストロゲンが血管を守ってくれているのでリスクがそこまで高くはありませんが、閉経後は気がつかないうちに守られなくなっており、さまざまなリスクが急上昇します。65歳以上の女性の心筋梗塞は男性を上回り、75歳以上では心血管疾患が死亡原因の半分以上を占めることも報告されています。【生活においてできる対策】●食事 塩分は1日6g未満に。濃い味つけに慣れている方は、味つけの方法を見直してみてください。外食は塩分多めですから、スープは残すくせをつけましょう。魚や野菜、オリーブオイルたっぷりの地中海風の食事が血管や心臓にやさしいです。●運動 週に150分、ウォーキングなどの軽い運動をおすすめします。1日30分を5日でもOKです。エスカレーターではなく、階段を使うのもよいでしょう。●血圧チェック 130/80mmHg未満を目ざして、毎日同じタイミングで測って記録してみましょう。血圧が高めの方は、家に血圧計があると有用です。※2 厚生労働省「令和4年国民健康・栄養調査」※3 国際糖尿病連合(IDF)「糖尿病アトラス第10版」(2021年)※4 国立がん研究センター「がん情報サービス『がん統計』」2020年データ(https://ganjoho.jp/reg_stat/index.html)摂ると、糖尿病発症のリスクを減らすことができると報告されています。●体重 BMI(体重kg÷身長m÷身長m)を18・5〜25に。減量によって糖尿病発症のリスクを減らすことができます。③がん→早めの気づきが鍵国立がん研究センターによると※4、60歳以上のがん罹患率は全体の7割。細胞の修復力が落ちることが原因とされています。女性は特に乳がんに気をつけてください。エストロゲンが分泌される期間(初潮から閉経までの期間)が長い女性や、家族に乳がん経験者がいる場合は、乳がん発症リスクが増加することが知られています。閉経後のホルモン補充療法(HRT)も、わずかではありますがリスクを高めるとされます。乳がんは日本人女性の9人に1人が経験する病気です。がんは、見つけるのが早ければ命を落とさずにすみます。検診とセルフチェックで、ご自身の安心を手に入れましょう。【生活においてできる対策】●禁煙 タバコは肺がんリスクを4〜5倍に。禁煙10年で発がんリスクを半分に減らすことがで身体機能身体機能のの変化変化安全・健康対策安全・健康対策とと加齢 による
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