エルダー2025年7月号
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2025.756※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「税込価格」(消費税を含んだ価格)を表示します木き島じま康やす雄お 監修/三修社/2420円小こ林ばやし包かね美よし 著/第一法規/2970円事業者必携 知っておきたい!最新 法務リスクとトラブル予防の法律知識実際の相談事例でわかる!高年齢者雇用のトラブル対応実務65歳以上の就業者数が2023(令和5)年時点で20年連続して増加を続けているなか、高齢者雇用に関するトラブルも発生している。本書は、高齢者雇用をめぐるトラブルとどう向き合い、どのように解決していくかについて、特定社会保険労務士で、東京簡易裁判所民事調停委員などを歴任し多くの事案の解決にたずさわってきた著者の経験をもとに、有効な対策とその進め方を提示する一冊。本文は3章構成で、第1章「高年齢者雇用の現状」では、70歳までの高年齢者就業確保措置の実施状況や、企業における定年制の状況などを分析。第2章「高年齢者雇用の人事・労務管理の留意事項」では、実務的見地から、労働条件の明確化や無期転換ルールとその特例、労働・社会保険の適用など、特に留意したい点についてていねいに説く。第3章「高年齢者雇用のトラブルと対策」では、定年後再雇用の雇用契約締結から雇用終了までのトラブル防止などについて、対策、解決方法、予防措置などの実務ポイントを事例に即して解説している。簡明な文章なので、企業の人事労務担当者の実務に役立つとともに、高齢者雇用に関する基礎知識を身につけたい人にも手に取りやすい。企業にとって、トラブル発生とその後の対応は将来を左右しかねない一大事といえる。長年築いてきた信頼も崩れるときは一瞬で、取引先や消費者の信頼を取り戻すには多くの時間を要することが珍しくない。本書は、企業活動を行ううえで事業者が知っておきたい法務リスクとトラブル予防の法律知識について、弁護士監修のもとにまとめられた。残業代不払い、ハラスメント、解雇、秘密保持契約などの労務関連の問題をはじめ、個人情報や企業の営業秘密の漏えいなどの情報管理の問題、製造物責任法や独占禁止法、下請法、景品表示法などの法令違反の問題、知的財産権侵害など、企業活動で生じるさまざまな法律問題と対策を幅広く取り上げている。「社会保険料逃れにならないようにするための手続きについて知っておこう」、「パワハラ対策としてどんなことをすればいいのか」など平易な言葉と図表、Q&Aが織り交ぜられており読みやすいことも特徴だ。カスタマーハラスメント、内部告発など法改正や最近問題になっているテーマについても取り上げていて、最新のポイントがわかる。企業のリスクマネジメントに関心を持つ人たちにとって、必要な知識が身につく一冊である。弁護士が監修、企業のリスクマネジメントに役立つ一冊定年後再雇用の雇用契約締結から雇用終了まで、トラブル対応が事例でわかる!

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