エルダー2025年8月号
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エルダー39[西川プランナーから]「企業訪問では、率直に困りごとを聞いています。具体的な問題がないようでも、事業所が自覚していない潜在的な課題を引き出すよう努め、浮き彫りになった課題は他社の事例やJEEDの資料を活用して具体的な解決策を提示しています」高齢者雇用の相談・助言活動を行っています◆石川支部高齢・障害者業務課の芦澤課長は、西川プランナーについて、「特定社会保険労務士として専門的な知識を有しており、特に賃金・退職金管理や健康・安全衛生管理を得意分野とし、13年間にわたり当支部で活躍しています。明るく親しみやすい人柄とフットワークの軽い行動力で精力的に業務に取り組んでおり、とても頼りになる存在です」と話します。◆石川支部高齢・障害者業務課は、金沢駅から日本海側に向かって約5kmのところにある石川職業能力開発促進センター内にあります。同支部から3km圏内にある金沢港にはクルーズターミナルがあり、日本のみならず、さまざまな国のクルーズ船が寄港し、高い利便性を誇っています。◆同県では、6人のプランナーが活動しており、多様な専門性や豊富な経験を活かし、県内事業所のニーズに応じた相談・助言活動を展開しています。2024年度は352件の相談・助言活動を行い、78件の制度改善提案を実施しました。◆相談・助言を実施しています。お気軽にお問い合わせください。●石川支部高齢・障害者業務課住所:石川県金沢市観音堂町へ1石川職業能力開発促進センター内電話:076-267-6001アドバイザー・プランナー歴:13年西川達也 プランナー同年に野々市市のコミュニティバス「のっティ」の運行を開始するとともに、シャトルバス「のんキー」や小学校のスクールバスの運行を通じて、地域に根ざした公共交通をになっています。従業員数37人のうち、60歳以上の高齢社員が29人を占めており(2025〈令和7〉年7月1日現在)、平均年齢は67歳と、高齢社員が屋台骨を支えている会社です。特にスクールバス運行においては70代のドライバーが、事業の主力として活躍しています。同社取締役支配人の的まと場ば哲てつ之ゆきさんは、「小学校のスクールバスの運行は、朝と夕方の通学時間に合わせて行われ、6時~6時30分ころに出勤し、8時前には学校に到着、子どもたちを降ろして一度退社します。午後から下校対応のために再び出勤し、遅くとも16時~16時30分ころには業務を終え退社します」と説明します。これを受けて西川プランナーは、「この勤務形態は、高齢者の『朝に強い』という特性に合致しています。身体的な負担が少ないことも高齢者が活躍している大きな特徴だと思います」と納得していました。同社の定年は65歳となっており、希望者全員を70歳まで継続雇用する制度を、2023年に導入しました。「それ以前より、健康であれば年齢に関係なく働き続けている実態があり、定年後も元気に働く高齢社員が活躍していたため、より安心して働け的場哲之取締役支配人

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