エルダー3スに近いですね。大谷 いずれ定年も68歳から70歳まで延びるのではと予想しています。もちろん「体が動かなくなってきたのでそろそろ引退します」という人も出てくると思いますし、本人自ら引退する時期を決めることになります。現行の制度では73歳で雇用延長満了を迎える前に、年齢に応じてお祝い金を支給しています。68歳で退職する場合は50万円、以後10万円ずつ加算し、73歳満了時には100万円を支給します。―雇用延長する場合の基準はあるのでしょうか。大谷 雇用延長制度は1年更新の契約社員になります。基本ルールとして健康であることが絶対条件になります。といっても持病があったとしても、仕事ができる健康状態を維持していれば問題はありません。また、当社は年2回の人事考課を実施し、考課結果はA・B・Cをそれぞれ3段階に分けた9段階で示されますが、直近2回の結果が標準のBを下回る「B-マイナス」以下でないことが条件です。B-マイナス以下になると部門長と人事のチェックが入りますが、期待する仕事ができていない、周りから支持されていないという人については契約を更新しないケースもあり、だれでも無条件に雇用延長できるというわけではありません。―メリハリの利いた仕組みですね。評価・処遇制度はどうなっていますか。大谷 正社員、雇用延長者、パートタイマー、いずれも年2回の人事考課で処遇を決めています。評価項目は業績、姿勢、能力、目標達成度の四つがあり、それぞれのウエイトは違いますが、先ほどお話ししたように半期に1回、9段階で評価し、その結果が昇給・賞与に反映されます。ただし雇用延長者については、標準考課の「B」が基準給となり、半期ごとの考課結果によって月例給が変動します。具体的には、例えば基準給が30万円(100%)の場合、最高のA+プラスは148%に増は、当社の場合、68歳まで処遇がほとんど変わらないことです。ただし管理職は62歳が役職定年となり、手当はなくなります。じつは、あまり費用の計算ありきでは考えていません。もちろん昇給や賞与支給の際には計算しますが、今回も社長から68歳への定年延長の指示があり、仕組みを提案したときも費用の話は出ませんでした。だれもがよいと思うことをやるのだから、何かあったらみんなで乗り越えたらいいじゃないかという考え方です。―雇用上限が78歳というのはほぼエイジレ定年後の継続雇用・パートタイム社員も含めすべての社員に年2回の人事考課を実施
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