エルダー55神かん田だ 良まこと 著・髙たか井い 透とおる 著・一般財団法人とうほう地域総合研究所 著/生産性出版/2860円伊だ達て博ひろ充みつ 著・西にし 剛たけ志ゆき 監修/あさ出版/1540円山やま口ぐち幸ゆき広ひろ 著/共栄書房/1980円著者の山口幸広さんは、1954(昭和29)年生まれ。幼いころから身体が弱く、いろいろな病気と向き合う人生を歩んできた。高血圧の家系であり、サラリーマン時代の47歳のときに脳のう梗こう塞そくになったことで、長い間降圧剤を飲んでいたが、ほかの方法を模索し、毎朝のスクワットなどを継続。70歳を過ぎたいま、降圧剤を手放すことができているという。この体験をはじめ、原因不明の腰痛、胃弱(胃もたれ)、飛ひ蚊ぶん症しょう、うつなど、山口さんが患った病と乗り越えてきた体験にはじまり、第2章では、60歳の定年を見すえて「これからが人生の本番」と考えをあらため、定年後の仕事として行政書士になることを決意。そこから仕事と資格取得のための勉強を両立して5年後、60歳目前で資格を取得した勉強方法や記憶のコツなどを披露している。定年退職後の翌年、山口さんは行政書士事務所を開業。健康第一でこの仕事を続けるために実践しているという、日課の呼吸法や運動、食事にも触れている。このほか、医者とのつきあい方、おだやかな死への心構え、勇気づけられた言葉などを紹介。ミドル・シニア世代がよりよいこれからを見つけるための気づきやヒントが見つかりそうだ。おりがみを折ると脳が活性化し、楽しんで折っていれば、何歳からでも脳は成長するという。本書は、「脳活おりがみ」を紹介してシニアを中心に好評を博した書籍の第2弾。87歳で現役の建築士、創作おりがみ作家として活躍する著者と、多数のベストセラーを生み出した脳科学者のコンビが、今回は認知機能の低下を防ぐ著者オリジナルのおりがみ作品や、高齢者の脳活にも子どもの脳育にもよいカンタンおりがみも紹介。スマートフォンで見られる、わかりやすい折り方の動画もついているので、高齢者でもおりがみに親しめる内容となっている。読むほどにおりがみの効果に引き寄せられるが、むずかしい解説文はなく、80歳からおりがみにはまった著者と脳科学者の会話形式で、指を動かし続けることで眠っていた神経幹細胞が目覚める可能性があることや、折るというちょっとした負荷が認知症のリスクを下げること、あるいは創造力を高めるといった効果を上げ、自然と理解が進むように工夫されている。そして、「紙ヒコーキ」、「ムゲン箱」、「飛ぶ白鳥」などのおりがみ作品に挑戦してみたくなる。シニア世代の多い職場での話題づくりにもよさそうな、楽しくて為になる内容である。進行する日本の人口減少と少子高齢化は、労働のにない手不足や需要の縮小につながり、とりわけ地方経済に深刻な影響を及ぼしている。一方で、逆境にあっても創業の地を大切にしながら県外へ、さらに世界へと羽ばたき、地域に貢献している元気な企業も存在する。本書は、バブル崩壊、リーマンショックに加え、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故などさまざまな困難に遭遇しながらも成長してきた、福島県内の企業をていねいに紹介する。東邦銀行系のシンクタンクである「とうほう地域総合研究所」は、公益財団法人日本生産性本部との共同企画で、福島県内25社の企業を取材し、成長や変革のポイントなどを伝えてきた。本書はその集大成として、全国および海外にも事業展開する6社を取り上げている。世界最高レベルの最狭隣接間隔で電子部品を実装する技術を持つ企業、林業でつちかったノウハウを活かして成長する企業、老舗旅館を統合して再生を果たした企業などである。経営の手本となる逆境からの転換、技能伝承、従業員満足度、市場開拓の取組みなどを紹介するほか、6社の成長ポイントを分析し、地域経済の活性化、地方創生の手がかりも示している。人生、本番は六十歳から!数々の重病に打ち克った私の健康法と考え方脳科学でわかった!80歳からでも成長する もっと脳活おりがみ地域発エクセレントカンパニー定年後から輝き始めた元サラリーマンの自己啓発書87歳・現役建築士のおりがみ作家と脳科学者が紹介。 楽しいおりがみで脳が活性化!新たな産業や雇用を生んで世界へ羽ばたき、地域に貢献する福島県の企業を紹介
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