する仕組みに改定した。60歳以上であっても正社員はこの制度の対象である。2024年には人事考課制度を新たに導入し、5段階の査定を行い、その結果を昇給に反映させることとした。嘱託社員は原則として人事考課制度の対象外となるが、業務への貢献度に応じて賞与に反映させている。③フレックスタイム、短時間勤務制度の導入すべての正社員とフルタイムの契約社員を対象にコアタイムのないフルフレックスタイム制度を導入している。対象社員は個別に労働時間の調整が可能となるため利用者は多く、ワーク・ライフ・バランスが向上。子育て世代の社員にも好評で、すべての世代が働きやすい職場環境の実現に大きく寄与している。(2)意欲・能力の維持・向上のための取組み①高齢社員による技術・技能継承の仕組み高齢社員には、経験や技術を活かし、おもに新入社員への実務指導を任せている。具体的には、新卒社員に対するマンツーマンのOJTを導入し、3~6カ月間にわたり技術や知識を教えていく。組織全体の技術力向上が図られるうえ、高齢社員は自身の知識・スキルを伝えることにやりがいを感じることができている。②IT化・DX推進における高齢社員への配慮工程管理や予定確認システムを導入し、細かい数字の管理負担を軽減している。また、社員にはノートパソコンを貸与するが、見えづらいという高齢社員には大型モニターも貸与している。システムの操作が不安な社員に対しては、周囲の若手社員がサポートしている。(3)雇用継続のための作業環境や作業の改善、健康管理、安全衛生、福利厚生の取組み①社員の健康増進に向けた取組み独立行政法人労働者健康安全機構宮城産業保健総合支援センターからの案内で、研修「高齢労働者の安全と健康の確保について」を受講するなど、高齢社員本人の意識だけではなく、企業側としてもけがなどのリスク回避や職場環境の見直しなどを行っている。2022年に社屋を増築した際には、社員の健康増進を図るためトレーニングマシンやシミュレーションゴルフを導入したスポーツジムを併設した。昼休みや終業後に活用され、健康促進が仕事のパフォーマンス向上にも貢献している。また、社屋周辺に飲食店や商店が少ないため、新社屋には社員食堂を設けている。健康増進に配慮して栄養バランスのとれたメニューを提供して社員から好評を得ており、ほぼ全員が利用している。また、「働き続けたい」と思ってもらえる社屋にするため設計にもこだわっており、大きな窓のある食堂はカフェのようなスペースとなっている。売店や給茶機も設置し、勤務開始前や休憩時間には世代を問わず団らんの場ともなっている。②余暇の充実仕事と余暇の充実を図るため、地元プロ野球チームの年間シートを契約し、社員に観戦機会を提供。年1回は会社全体観戦イベントを開催し、社員間の交流促進の場となっている。(4)その他の取組み①中高年人材の積極的な採用産業雇用安定センターなどからの人材紹介のグローテック 株式会社2025.1110栄養バランスのよい献立が食べられる社員食堂。社員の99%が利用する明るくておしゃれな印象の社屋エントランスホール
元のページ ../index.html#12