エルダー2025年11月号
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Ⅰ本事例のポイント社会福祉法人安岐の郷は、1995(平成7)年に法人を設立し、1996年に特別養護老人ホーム鈴れい鳴めい荘そうを開設した。以降、地域密着型特別養護老人ホーム、ショートステイ、グループホーム、居宅介護支援事業、地域密着型デイサービス、健康づくり応援教室、生活困窮者に対する相談支援事業(おおいたくらしサポート事業)など、地域に根ざした事業を展開してきた。「高齢職員が役割を持ち、活躍できる場の創出(元気なうちはいつまでも働こう)」を理念に掲げ、高齢職員がつちかった知識や経験を活かせる雇用環境の構築を目ざしている。また、高齢職員が地域活動を通じて社会に貢献できるように「地域の交流拠点としての役割強化」と「高齢職員(全職員)が働きやすい職場環境の整備」を推進している。POINT12024(令和6)年10月に就業規則を改定し、継続雇用の年齢上限を65歳から70歳に引き上げた。また、70歳を超えても、法人が必要と認めた場合は、年齢上限なく継続雇用する制度とした。2定年後は、高齢職員の希望に応じて健康状態や勤務負担に配慮して夜勤回数を減らすなど、職員が少しでも長く働き続けられるように柔軟に対応している。3約10年前から、現役を退いた70代の高齢者などに、1日2~3時間程度の食事の配膳や清掃などの業務を担当してもらう、「アクティブシニア制度」を導入している。42007年に、高齢職員に孫が誕生した場合に、7日間の休暇が取得できる「育児応援特社会福祉法人 安あ岐きの郷さと(大分県国くに東さき市)人と人のつながりを大切にして高齢職員がいきいき活躍できる雇用環境を創出する社会福祉法人 安岐の郷(大分県国東市) 創業 1995(平成7)年 業種 社会保険・社会福祉・介護事業 職員数  280人(2025〈令和7〉年4月1日現在) 60歳以上  109人 ( 内  訳 ) 60~64歳 33人 (11.8%) 65~69歳 22人 (7.9%) 70歳以上 54人 (19.3%) 定年・継続雇用制度定年60歳。希望者全員を70歳まで継続雇用。70歳以降は一定条件のもと、年齢上限なく継続雇用。最高年齢者は87歳高年齢者活躍企業コンテスト令和7年度独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長表彰優秀賞企業プロフィール2025.1140

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