エルダー2025年11月号
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特集令和7年度 高年齢者活躍企業コンテスト独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)は10月3日(金)、厚生労働省との共催で、「令和7年度高年齢者活躍企業フォーラム」を開催した。同フォーラムは、「年齢にかかわらず活き活きと働ける社会」を築いていくために、企業や個人がどのように取り組んでいけばよいのかを一緒に考える機会として実施し、今回で40回目の開催。企業の人事・労務担当者らが来場するとともに、令和6年度に続いてWebでライブ配信を行った。同フォーラムでは、高齢者が活躍するために企業等が行った雇用管理や職場環境の改善などの創意工夫の事例を募集した「高年齢者活躍企業コンテスト」の表彰式と、コンテスト入賞企業による事例発表、小こ島じま明あき子こ氏(株式会社日本総合研究所創発戦略センタースペシャリスト)による基調講演、受賞企業を交えたトークセッションを実施した。はじめに、福ふく岡おか資たか麿まろ厚生労働大臣(開催当時)とJEEDの輪わ島じま忍しのぶ理事長による主催者挨拶があり、その後に行われた表彰式では、厚生労働大臣表彰として、最優秀賞のグリンリーフ株式会社をはじめ、優秀賞の株式会社クリーン開かい発はつ、株式会社マイネットシステム、特別賞の株式会社清せい風ふう堂どう、藤ふじ田た建けん設せつ工こう業ぎょう株式会社、光ひかりタクシー株式会社の6企業に、福岡厚生労働大臣より賞状が授与された。最優秀賞を受賞したグリンリーフの原はらミツ江え取締役開発・品質管理部長は、「『大家族経営』をビジョンに掲げ、だれもが働ける職場として、一人ひとりが自分の持つ長所を活かし、役割を果たしていく職場づくりを目ざしてまいりました。取組みが認められたこと、そしてこのようなすばらしい賞をいただき、たいへん光栄です。今後も、だれもが働ける職場づくりに取り組んでまいります」と受賞の喜びと感謝を述べた。次に、当機構理事長表彰として、優秀賞のグローテック株式会社、社会福祉法人光こう風ふう会かいをはじめとする10社に輪島理事長より賞状が授与された。また、特別賞10社、クリエイティブ賞1社の企業・団体名が紹介された。表彰式後のコンテスト上位入賞企業による事例発表では、グリンリーフ株式会社(取締役 開発・品質管理部長・原ミツ江氏)、株式会社クリーン開発(総務部人事課課長・南みなみ野の朱あか里り氏)、株式会社マイネットシステム(代表取締役社長・小こ林ばやし利とし清きよ氏)が登壇。自社の取組み内容や制度、高齢社員の活躍の様子などが、各職場で撮影された映像と代表者の発表により紹介された。休憩後に行われた小島氏による基調講演では、「シニアのキャリア意識の現状と課題」と題し、シニア雇用の現状や、シニアのキャリア意識について、年齢を経ても自己成長や自己のスキルを活かしたいという意欲が高いことなどを、データを示しながら説明。今後の課題として「シニアの意欲が活かせる職場環境づくり」などをあげ、それらは「企業にとっても従業員にとっても意義のあること」と語った。最後に行われたトークセッションでは、コーディネーターの内うち田だ賢まさる氏(東京学芸大学名誉教授)と基調講演を行った小島氏から、年齢にとらわれない働き方の再設計や、高齢者の活躍に向けた会社としての姿勢、経営層からのメッセージが従業員(おもにシニア)に理解されるよう工夫していることなどの質問が投じられ、3社の代表者が取組みの姿勢や工夫点などを、具体的かつ実感のこもった言葉で語った。なお、基調講演とトークセッションの詳細は、本誌2026年1月号で掲載する予定。挨拶を行うJEEDの輪島忍理事長高齢者雇用先進企業27企業・団体を表彰「高年齢者活躍企業「高年齢者活躍企業 フォーラムフォーラム」」 を開催を開催令和7年度エルダー7

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