エルダー13特集高齢社員のワーク・エンゲージメントの高め方図表3 強みを見つけるプロセス出典:髙橋伸典『定年後自分らしく働く41の方法』三笠書房(2024年)部門をまたぐプロジェクトのリーダーとして目標達成したうまくいった仕事は?ステップ 1・異なる価値観の人をまとめた・傾聴した・細かく計画して納期を守った・細かいところに気を回したうまくいった理由は?ステップ 2図表4 強みにあった役割・仕事例※ 筆者作成強み役割・仕事① 人との調整が得意社内外の連携担当② 根気強くていねいに教えられる若手育成や技術伝承担当③ お客さま対応が得意信頼構築・苦情処理のアドバイザー④ コミュニケーション力がある顧客対応、セミナー講師⑤ 長年の経験を通じて、時代や技術の変化を受け入れる度量を持つDX推進のサポート役(現場との橋渡し)新制度・新ツール導入時のトライアルリーダー・ 一人ひとりの行動を“見える化”して、納得できる説明を行う・ 給与面だけでなく、感謝・称賛・社内表彰など多面的に報いるこうした取組みは、組織全体の信頼感を高める効果も期待できます。③ 健康と生活の両立支援体力・集中力の衰えや、介護などの家庭的課題が見られる年齢層だからこそ、柔軟な勤務形態を選択できることが大切です。週3日勤務や短時間勤務、在宅勤務、職務選択制など、健康を保ちながら働ける制度が求められます。また、定期的な健康相談やメンタルサポートを組み合わせを引き出す鍵は、「その人の強みを知り、適切な役割を与えること」です。そのために過去に経験したキャリアの棚卸しを行い、これまで「うまくいった仕事」や「得意だった場面」をふり返ってもらうことで、自身でも気づいていない強みが見えてきます。例えば、「部門をまたぐプロジェクトのリーダーとして目標達成した」ということを思い出したとします。これだけだとその人の強みは見えにくいものです。もう一段階掘り下げる必要があります。それに至った理由を考えてみるのです。このケースでは、「価値観が違う人の意見を調整した」がその理由とすると、「高い傾聴力」、「異なることを調整するスキル」が強みになります(図表3)。このように「うまくいったこと」、「人から高く評価されたこと」に対してどうしてそれができたかの理由を掘り下げることで、その人の強みが明らかになってきます。そして強みが明らかになると、次はその強みが活かせる仕事、役割を考えていきます。例えば「人との調整が得意な人」は「社内外の連携、交渉担当」、また「根気強くていねいに教えられる人」は「若手育成や技術伝承担当」に向いているだろうと強みと役割・仕事のマッチングを探っていくのです(図表4)。その人の強みを知らないまま役割・仕事を考えると、ミスマッチにつながる場合もあるので、まず強みを洗い出してからマッチングを考えた方がベストマッチにつながります。② 公正な評価と納得感のある処遇「年齢が上がるほど評価されにくい」という不満は、多くの職場で聞かれます。管理職が意識すべきは、「なにをもって貢献とみなすか」を明確にすることです。・ 成果だけでなく、後進への影響力やチーム貢献度も評価する
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