2025.1220図表1 健康経営の定義・「健康経営とは、従業員等の健康保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」・「健康投資とは、健康経営の考え方に基づいた具体的な取組」・「企業が経営理念に基づき、従業員等の健康保持・増進に取り組むことは、従業員等の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や組織としての価値向上へ繋がることが期待される」出典:経済産業省ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」(2022年6月)社員、「稼ぐ力」を発揮できる高齢社員を増やしていくことが健康経営の目標となるのです。4健康経営の推進でワーク・エンゲー健康経営の推進でワーク・エンゲージメントの向上をねらうジメントの向上をねらう健康経営の旗を振るのは健康管理の担当者、健康管理を管掌する人事総務部門の責任者、担当者ではありません。そもそも担当役員以上、できれば経営者ご自身が関心を持ち、その展開にコミットすること、つまり説明責任と結果責任の両方を果たそうとすることが重要です。会社をあげての方針表明が起点になりますが、先の優良法人の申請では、健康経営を実行する宣言、方針表明と社内外への発信が必須であり、ワーク・エンゲージメントの向上とともに高齢社員への健康施策を謳うことが可能です。そうした際に参照できるのが、先般の国会で可決・成立した改正労働安全衛生法の第62条(中高年齢者等についての配慮)で、来春の施行に向けてさらなる展開の検討がなされている施策です。特にその一つである中央労働災害防止協会で開発された職場改善ツール、「エイジアクション100」の一番目のチェック項目「高年齢労働者のこれまでの知識と経験を活かして、戦力として活用している。」という文言が重要です。そのポイントは高齢社員の安全衛生管理対策①深刻な病気がないこと②心身が弱っていないこと③身体的によい状態であること④精神的によい状態であること⑤社会的によい状態であることこのうち①と②に示される高齢社員が深刻な病気を持ち、不調で心身が弱っていることは病気による休暇と休職の増加、就労時間中の生産性の低下につながります。健康経営の考え方では、前者を「アブセンティーズム」、後者を「プレゼンティーズム」と呼称し、その低減を目ざすことになります。その損失の軽減策は厚生労働省の管かん掌しょうする労働安全衛生法令に定められたコンプライアンスにあたります。定期健康診断、ストレスチェックの実施、医師の面接指導の実施や判定結果に基づく就業上の措置を実施することとオーバーラップします。他方、③、④、⑤で表現される「よい状態」は原文の“well-being” という英語の邦訳です。これを総合的に表現できるのが、「ワーク・エンゲージメント」です。損失ではなく、プラスをもたらす健康、つまり仕事から活気を得て、“天職”という言葉の通りに仕事との絆を感じ、熱中・集中し、喜びを感じ、時間を忘れるほど没頭する高齢社員となります。これを経営的にとらえなおすと、高いパフォーマンスを発揮する高齢門と中小規模法人部門に分けて、上位となった法人には各々「ホワイト500」と「ブライト500」、「ネクストブライト1000」の冠が付加されます。この認定を取得するために準備作業や申請に取り組んでおられる読者もおられることと思います。3高齢社員の稼ぐ力を高める高齢社員の稼ぐ力を高める健康経営健康経営一般には健康管理と経営という二つの言葉は一致しない印象があるかもしれませんが、高齢社員の健康を二つの側面から考えるとわかりやすいと思います。WHO(世界保健機関)は第二次世界大戦後に発効した憲章のなかで健康を定義しました。その英文には健康に関する五つの条件が示されています。
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