エルダー2025年12月号
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エルダー23特集高齢社員のワーク・エンゲージメントの高め方コラム「ありがとう」、たった五文字の言葉が、職場の空気を変える力を持っています。感謝の言葉は、単なる礼儀やマナーにとどまらず、職場における人間関係の潤滑油として、組織の健全なコミュニケーションを支える魔法のフレーズです。職場では、業務の効率化や成果の追求が優先されるあまり、日々の小さな貢献や気配りがあたり前のように扱われがちです。「仕事なんだから当然」という思いから、些細な業務に対してあえて感謝を伝えないことも多いでしょう。しかし、そうした「あたり前」に対して感謝を伝えることは、相手の存在や努力を認める行為であり、承認欲求を満たす大切なコミュニケーションです。特にシニア社員にとっては、若手社員からの「ありがとう」が、自身の経験や知識が活かされているという実感につながり、自己肯定感を高めるきっかけとなります。自己肯鎖は、職場全体の心理的安全性を高め、チームの協働性や創造性を育む土壌となります。実際、日常的に「ありがとう」が交わされる職場では、離職率が低く、社員満足度が高い傾向があるという調査結果もあります。感謝の言葉が飛び交う環境は、社員一人ひとりが「ここにいていい」と感じられる場となり、結果として組織の持続的な成長にもつながるのです。そして、「ありがとう」を伝えることは、特別なスキルを必要としません。会議後の一言、資料作成を手伝ってくれた人への声かけ、ちょっとした気遣いへの感謝など、日常のなかに無数の機会が存在します。大切なのは、「感謝すべきこと」に気づく感性と、それを言葉にする勇気です。小さな「ありがとう」の積み重ねが、職場に「ここに居場所がある」という安心感を生み出します。「ありがとう」は、コストゼロで始められるもっとも効果的な職場改善の一手です。シニア社員のワーク・エンゲージメントを高める取組みは、制度や研修だけではなく、こうした日々のコミュニケーションの積み重ねから始まります。「ありがとう」が自然に交わされる職場こそが、世代を超えてだれもが力を発揮できる、真の「共創」の場となるのではないでしょうか。日常的な「ありがとう」の重要性日常的な「ありがとう」の重要性一般社団法人日本メンタルアップ支援機構 代表理事 大おお野の萌もえ子こ定感が高まると、仕事への意欲や責任感が向上し、結果としてワーク・エンゲージメントの向上にもつながります。ワーク・エンゲージメントとは、仕事に対する熱意・没頭・活力をさす概念であり、社員が自らの役割に意味を見いだし、前向きに取り組む状態をさします。シニア社員が長年つちかってきた知識や経験を活かし、組織のなかで自信を持って活躍するためには、周囲からの承認や感謝が不可欠です。感謝の言葉は、単なる「気持ちの表現」ではなく、「存在の承認」でもあるのです。また、「ありがとう」は一方通行ではありません。若手社員がシニア社員に感謝を伝えることで、世代間の壁が取り払われ、相互理解が深まります。シニア社員もまた、若手の成長や挑戦に対して感謝や賞賛を伝えることで、職場に温かな循環が生まれます。このような感謝の連

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