エルダー2025年12月号
39/68

高齢者に聞くエルダー37生活協同組合である生活クラブは半世紀の歴史を誇る。1982(昭和57)年から「ワーカーズ・コレクティブ」という協同労働の模索が始まる。Jaⅿの誕生から33年が経ち、はじめはかぎられた業務の委託だったが、総務関係や組織管理、共済事業など業務の幅が拡大した。周囲の人たちに支えられ私の仕事は、最初は組合員に配付するカタログやニュースのセットなどの基本業務だけでしたが、そのうち経理や物流関連、文書管理、施設備品管理などの総務業務を担当するようになりました。現在はコールセンターができたのでなくなりましたが、当初はコールセンターがなかったので苦情の電話対応も仕事でした。やりがいもあり、組合員から怒られながらも、そこで言葉の選び方などを身につけていきました。仕事というものはどんなことからでも学べるのだと思います。気がつけば、生活クラブ一筋に30年が経ちました。続けてこられた秘訣をあげるなら、好奇心と周りの人の助けのおかげだと思います。Jaⅿの業務の一つに本部事務局という部門があります。ここを担当しないかといわれたときはさすがに躊ちゅう躇ちょしました。Jaⅿの基幹会議に関連する資料の手配や、議事録作成、税務などを一手に引き受けなければならず、ハードルが高いと思ったからです。それでも結局引き受けて、パソコンの操作の基本を家で夫に教わり、練習をくり返してなんとかみなさんのお役に立てるようになりました。海老名センターに所属しつつ、本部事務局に週2回通い、人手不足のほかのセンターにも応援に行きました。これらを通したいろいろな人との出会いが、私の財産になっています。働く人の協同組合には、活動の実態に合った法人格がなかったため、社会化が進まなかった。その解決のために1990年代初頭より法律の制定運動が始まり、2020(令和2)年に「労働者協同組合法」が国会で成立。その2年後に法律が施行されたことは渡部さんたちの働き方の追い風となった。生涯現役で働ける喜び労働者協同組合はひとことでいえば「働く人の協同組合」です。働く人たちが自主的に力を集めて仕事をつくり出していくことは、社会にもプラスになるのではないでしょうか。労働者協同組合法が30年近くの歳月を経て制定されたことに励まされました。Jaⅿは生活クラブからの業務委託が中心ですが、自主管理と自主運営、自分たちの考えで行動していかなければなりません。それはなかなかたいへんですが、やりがいもあります。生活クラブの消費材はテレビで宣伝されるわけでもなく、一般の人へのお知らせはチラシです。いまはインターネットもありますが、チラシ撒きの30年であったような気がします。組合員を増やすために戸別訪問をしたこともあります。若い方に安心できる消費材を知ってほしくて、おむつが干してある家を目ざして訪問したことは、懐かしい思い出です。私たちの仲間はいろいろな世代がいます。労働者であり経営者でもありますから、ときには赤字を出すこともあります。会議の席で赤字の話になっても、同じ目的をもって同じ方向に歩んでいるので信頼感があります。お互いをリスペクトしていることが強みかもしれません。現在の私の勤務形態は、週2日。本部のコールセンターに通っています。もともと所属しているセンターにも、月5日ほど顔を出しています。若いメンバーから相談されたときは、じっくり話を聞くようにしています。おかげさまで風邪一つひいたことがない丈夫な身体をもらったので、両親には感謝しています。プールに週1回通い、スイミングやウォーキングを楽しんでいます。身体も自主管理が大切ですからヨガにも通っています。趣味といえば、旅行や観劇、読書。6歳と3歳の孫に会うのも楽しみの一つです。とにかくこの年齢まで働かせてもらえることに感謝しつつ、自分の仕事に誇りをもって、生涯現役という道を歩いていきます。

元のページ  ../index.html#39

このブックを見る