は、健康や体力の状況の把握もテーマに掲げられていますが、今回は、体力ではなく、健康の側面に注目したいと思います。高齢者は、体力の低下だけではなく、持病を有している確率も相対的に高くなります。例えば、生活習慣病と呼ばれるような症状(高血圧症、糖尿病、メタボリックシンドロームなど)があらわれることも多くなり、体調の管理に課題が出てくることがあります。エイジフレンドリーガイドラインにおいて、健康状況の把握の観点からは、健康診断を確実に実施することに加えて、高齢者が自らの健康状況を把握できるような取組みとして、以下のような取組みが望ましいとされています。高齢者と持病165歳以上の労働者の割合が高くなり続けるなか、高齢者に対する安全配慮義務として、どのような配慮が必要であるか問題になることがあります。高齢者とそれ以外の労働者における相違点があるとすれば、年齢を重ねていることから、身体的な能力が低下していることが多く、そのことをふまえた「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(通称「エイジフレンドリーガイドライン」)が策定されていることは、過去にもご紹介した通りです※。エイジフレンドリーガイドラインにおいて※ 本連載第58回「エイジフレンドリーガイドラインの詳細」(2023年3月号)をご参照ください。 https://www.jeed.go.jp/elderly/data/elder/book/elder_202303/index.html#page=48労働災害と認定された場合には使用者責任を問われる可能性が高くなりますが、使用者の責任を判断される際に、持病を治療せずに放置していたことや症状について報告していなかったことなどが考慮されて、責任が軽減される可能性があります。A持病を抱えている高齢従業員への安全配慮義務はどう考えればよいのでしょうか持病を抱えている高齢従業員が、業務遂行中に脳梗塞で病院に運ばれました。労働災害に該当する可能性があり、会社にも使用者の責任があると指摘されているのですが、本人が持病を有していたことは考慮されないのでしょうか。Q1第89回 高齢者の体調不良と安全配慮義務、解雇後の再就職と就労の意思 人事労務担当者にとって労務管理上、労働法の理解は重要です。一方、今後も労働法制は変化するうえ、ときには重要な判例も出されるため、日々情報収集することは欠かせません。本連載では、こうした法改正や重要判例の理解をはじめ、人事労務担当者に知ってもらいたい労働法などを、Q&A形式で解説します。弁護士法人ALG&Associates 執行役員・弁護士 家永 勲/弁護士 髙木勝瑛2025.1242知っておきたい労働法A&Q
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