エルダー2025年12月号
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株式会社グローセンパートナー 執行役員・ディレクター 吉岡利之人事用語辞典■■■■■■■■いまさら聞けない 人事労務管理は社員の雇用や働き方だけでなく、経営にも直結する重要な仕事ですが、制度に慣れていない人には聞き慣れないような専門用語や、概念的でわかりにくい内容がたくさんあります。そこで本連載では、人事部門に初めて配属になった方はもちろん、ある程度経験を積んだ方も、担当者なら押さえておきたい人事労務関連の基本知識や用語についてわかりやすく解説します。2025.1248第62回今回は、「36協定」について取り上げます。労働基準法第36条に基づく行為であるためこの名称が使われています。時間外・休日労働をさせるには必ず必要36協定は、使用者が労働者に時間外・休日労働を命じるために締結する労使協定※1のことをいいます。多くの労働者には時間外・休日労働の経験があるかもしれませんが、これらは自由に行えるものではありません。労働基準法では、労働時間は原則として1日8時間、1週40時間以内と法定労働時間が定められており※2、業務はこの範囲内で行うことが基本で、使用者がこれを超えた労働を命じると違法となります。しかし、業務の都合上、どうしても法定労働時間を超えて働いてもらう必要が生じることがあります。そのような場合に備えて、会社と労働者の代表があらかじめ労使協定を結び届け出することで、時間外・休日労働を可能とするのが36協定です。労使で協定した内容は届出書(36協定届)〔図表〕に明記しなければなりません。その際に決める必要があるのは、時間外労働を行う業務の理由と種類〔A〕、1日・1カ月・1年あたりの時間外労働の上限〔B〕です。上限は法令では、月45時間・年360時間が限度時間で、これに基づき結んだ協定を一般条項といいます。しかし、臨時的な特別の事情があれば、年720時間、複数月平均80時間以内・月100時間未満(休日労働を含む)までは設定することができる(ただし、月45時間を超えることができるのは年間6カ月まで)特別条項を締結することができます。なお、建設業・ドライバー・医師等については、2024(令和6)年4月以降に定められた特例の上限規制が適用されているため、別途確認が必要です※3。36協定を結んでも運用上で留意すべき事項があります。時間外・休日労働は最小限にとどめるのが基本で、臨時的な事情がある場合でもできるかぎり限度時間に近づけるよう努めなければなりません。また、36協定の範囲内であっても労働者に対する安全配慮義務を負い、限度時間を超えて労働させる場合は、医師による面接指導や深夜業の回数制限等の労働者の健康・福祉を確保する措置を講ずる必要があります。これらの留意事項は厚生労働省の「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針※4」にわかりやすくまとめられています。協定の対象者やプロセスにも配慮協定の対象者やプロセスについても見ていき「3サブロク6協定」※1 使用者と労働者の代表が、労働条件などについて合意し、文書で取り交わす協定のこと※2 「時間外労働」については、本連載第17回(2021年10月号)をご参照ください。https://www.jeed.go.jp/elderly/data/elder/book/elder_202110/html5.html#page=52※3 厚生労働省Webサイト「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」を参照。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html※4 https://www.mhlw.go.jp/content/000350731.pdf※2

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