エルダー51特別寄稿中小企業(建設業)における高齢社員と若手社員の効果的なコミュニケーション中小企業(建設業)における高齢社員と若手社員の効果的なコミュニケーション~『機械土工工事業における高齢者活用推進のためのガイドブック』より~『機械土工工事業における高齢者活用推進のためのガイドブック』より相対的に少ない中堅層に負担が集中しているケースがみられる。中堅層の負担を軽減する方向で、若手社員の指導や育成をになってもらったり、職長や現場代理人等の仕事をサポートしたりする役割をになっている(図表1)。加えて、職長や現場代理人等の相談相手になってもらうことで、中堅層の負担を軽減しているケースもみられる(図表2)。高齢社員と若手社員の効果的なコミュニケーションの取組み3(1)怒ってはいけないのか高齢社員と若手社員がともに働くうえでも、高齢社員が若手社員を指導・育成するうえでも、鍵になるのがコミュニケーションである。高齢社員のなかには、若手社員とのコミュニケーションが苦手という人もいる。他方、若手社員の側にも、高齢社員に苦手意識を持つ人がいる。高齢社員と若手社員のコミュニケーションをよくすることは、職場の雰囲気をよくし、ともに働きやすく、続けやすい職場をつくることにつながる。若手社員とうまくコミュニケーションがとれている高齢社員の特徴をみると、「絶対怒らない」、「優しい」といった特徴がみられるが、進方策を取りまとめている。それによれば、高齢社員の多くに期待されていることは、長年つちかってきた「技術・技能」、「経験やノウハウ」が活かせる分野でできるだけ長く活躍してもらうことであるが、これに加え、一部の高齢社員は、多忙な中堅層の役割の一部を肩代わりしてもらう役割を果たしている。建設業界(機械土工業界)の企業のなかには、社員の年齢構成が歪いびつになっていて、人数が023)『機械土工工事業における高齢者活用推進のためのガイドブックー高齢従業員の活躍と若手従業員の定着に向けて』(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構委託事業)※は、高齢社員と若手社員のコミュニケーションに着目し、高齢社員と若手社員とのコミュニケーションのコツや、お互いの得意・不得意を補完し合って協業している事例などを紹介するとともに、機械土工工事業における高齢者活用の推※ このガイドブックは、日本機械土工協会の会員企業および会員企業の社員を対象にアンケート調査およびヒアリング調査を実施し、その結果をふまえて「機械土工工事業高齢者雇用推進委員会」で検討を行い、機械土工工事業における高齢者活用の推進方策を取りまとめたものである。アンケート調査は企業(人事担当責任者)および職長・現場代理人調査の二つが実施された。回答企業の従業規模は300人未満が92.1%を占めている図表1 〈事例〉職長や現場代理人等の仕事をサポートする例図表2 〈事例〉職長や現場代理人の相談相手になっている例出典:一般社団法人日本機械土工協会・機械土工工事業高齢者雇用推進委員会(2023)『機械土工工事業における高齢者活用推進のためのガイドブックー高齢従業員の活躍と若手従業員の定着に向けて』出典:一般社団法人日本機械土工協会・機械土工工事業高齢者雇用推進委員会(2023)『機械土工工事業における高齢者活用推進のためのガイドブックー高齢従業員の活躍と若手従業員の定着に向けて』・定年は60歳、希望者は継続で65歳までとしているが、実際は技能者で72歳、技術者で65歳で働いている人がいる。働き方は現役時と変えていない。定年時に役職は外すが、現場代理人が不足しているので、再雇用者にお願いすることがある。その場合は、現場代理人手当を付けている。・社内講師として活躍している高齢者がいる。定年前は安全部長を務めた人で、インストラクター資格を取り、特別教育や職長教育など、職場を回っていろいろしてもらっている。うちだけでなく、下請けを集めて教育するなどしている。・現場管理者の先輩として、管理をしていく上でのポイントや注意すべき事等を具体的な事例を交えて現場管理者に指導してくれる。・現場代理人の経験者として、自らそれに関する仕事をしたり、若手に教育したりしている。・こまかな作業で、コツコツと作業を進めてくれる。私たちとは違った目線で物事を見ていて、私たちが気付かなかった所を助言してくれる。・掘削作業において、「自分ではこう思っているが、合っているか」、「他のやり方はあるか」等、いろいろ相談にのってもらっている。型枠工に付いても同様である。・経験が豊富なため、施工についての相談をしたり、安全設備等について提案してもらっている。・経験のない作業を行う際、高い技術、経験を生かしたアイデアを豊富に出してくれている。・進捗遅れの時などに、アドバイスをしてくれる。・管理技術の指導を行っている。
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