エルダー2026年1月号
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直しに着手。定年年齢を引き上げて、意欲と技術のある高齢者の待遇を下げることなく雇用を継続することとした。一方で、加齢にともなう健康や安全面に配慮し、可能なところは機械化によって作業負荷を軽減するなど作業環境を改善。また、体力の衰えなどを理由にフルタイム勤務を希望しない社員もいると考え、短日・短時間勤務など社員の要望に応える働き方の導入も検討し、実現した。これらの改善により、例えば、60歳近い職人が「定年まであと10年あるので、自分の技術を若い世代に伝えよう」と前向きになり、職場全体に活気が出たり、若手がアイデアを出し、細部の技術などはベテランが力を発揮して、「たこ焼きにしか見えないシュークリーム」など、「そっくりスイーツ」という新商品を開発して同社の人気商品が増えたりした。このような成果をふまえて、2018年に、定年を75歳に引き上げた。同社の第17代当主として2021年より代表取締役社長を務める高田海道さんはその理由を「働いている人たちが70歳を超えても元気ですし、会社にとって必要な方々であり、まだ働いていてほしいという思いからです」と明かす。以前から高齢者の採用も行っていたが、さらに60歳以上の正社員を積極的に採用するようになり、販売や製造、出荷部門で2025年も4人を採用している。コンテスト受賞時の約50%に比べ、現在は約40%に低下している。その背景には、同社の事業内容や取組みに共感して応募者が増えて、ここ数年、新規学卒者が毎年入社しているからだという。現在、もっとも若い社員は19歳。10代から70代までの幅広い年代の社員がいることが同社の強みの一つになっており、業績を伸ばし成長し続けている。高年齢者雇用開発コンテスト受賞後の同社の軌跡から、高齢者雇用の深化と社業発展の様子をみてみよう。地方都市において地方都市において6060代は働き盛り代は働き盛り定年を定年を7575歳に引き上げる歳に引き上げる22008年に定年を60歳から70歳へ引き上げた背景には、60歳を間近に控えた社員から「働けるうちは働きたい」という意欲的な声や、65歳までの継続雇用制度を導入していたものの、社員の希望に配慮したといえる内容ではなかったという状況があった。そのような課題に対して、広島県雇用開発協会(当時)の高年齢者雇用アドバイザーに相談したところ、「定年年齢を引き上げるべき」との助言を受け、制度の改定に取り組むこととなった。また、同社ではダイバーシティ経営に取り組んでおり、高齢者の知恵と技術を同社の財産であると位置づけて、高齢者雇用制度の見商訓である「和わ魂こん商しょう才さい」(同社では、「和魂」とは日本人がつちかってきたすべての知識や道徳のこと、「商才」とは、世の中のために新しいことに果敢にチャレンジしていく創造的な精神、不屈の精神のことをいう)の精神を代々受け継ぎ、伝統の技を継承しながら、時代のニーズや環境の変化をとらえて、ユニークな商品の開発やダイバーシティ経営などにも取り組んでいる。高齢社員の力を活かし、就業意欲のある人が年齢を重ねても、活き活きと働ける職場づくりを進めてきた取組みもこの精神から生まれ、育まれてきたといえるだろう。同社のこのような取組みは、高年齢者雇用開発コンテストでの受賞をはじめ、2014年に「平成25年度ダイバーシティ経営企業100選」(経済産業省)、2018年に「第2回ジャパンSDGsアワード、SDGsパートナーシップ賞(特別賞)」(外務省)を受賞するなど各方面からも注目されている。2025(令和7)年現在、コンテスト受賞時の2009年当時より社員数が少し増えて、役員を含め82人、60歳以上(役員3人を含む)は31人となっている。受賞時の定年年齢の70歳は、受賞から9年後の2018年に75歳に引き上げた。さらに、運用により、定年以降も働くことが可能であり、現在の最高年齢者は78歳である。ただ、60歳以上の社員が占める割合は、エルダー43高年齢者活躍企業コンテスト受賞企業の受賞企業の軌跡軌跡

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