エルダー2026年1月号
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2026.14 処遇については先ほど述べたように従来の再雇用制度では定年時よりも報酬水準が引き下がりますが、新しい処遇制度では、標準的な評価であれば65歳定年時と同じ給与になり、評価が高ければ定年時の給与を上回ることも可能です。ここでも「年齢だけによる処遇差は設けない」というコンセプトを貫いていますし、68歳や70歳でも能力を発揮してパフォーマンスを出していただければ処遇も向上する仕組みになっています。―管理職には役職定年を設けているのですか。山口 役職定年はありませんし、再雇用後も役割と職群は継続します。例えば部長職にあった人がなんらかの事情でそのポジションから外れた場合でも、代わりに68歳の人が部長に就く可能性もありますし、その場合の給与は前部長と一緒です。あくまでも年齢に関係なく、役割に応じて処遇します。 また、再雇用後の役割としてマネジメント職、エキスパート職、スペシャリスト職以外に新たに「アソシエイト職」という職群を設けました。これまでつちかった技能や経験、人脈などの資産を継承・活用する役割と位置づけています。組織長やスペシャリストとして最前線で活躍することもできますが、やはり年齢が高くなると体力的にむずかしいという人もいますし、そうした負担を考慮して設けた役割でもあります。もちろん再雇用でも職群間の異動もできるようにしています。―役職定年もなく、65歳以降の再雇用でも同じ役職で働けるという制度は画期的ですね。山口 制度改定の効果はキャリア採用の面でも期待しています。年齢に関係なく50歳を超えた人材であっても応募することができますし、例えば55歳で入社しても60歳定年なら残りは5年しかありませんが、当社は65歳定年まで10年、その後も再雇用で働くことができ、処遇も下がらないことが、キャリア採用でのアピールポイントになっています。―70歳までいわば現役として意欲を持って働くためのキャリア開発支援などの取組みはいかがでしょうか。山口 シニアにかぎらずキャリア面談など、自律的なキャリア形成支援のための施策構築に向けた検討も進めています。シニアの人もキャリアが終わったわけではありません。「今後どういう働き方をしたいのか」という本人の希望を前提に、会社の期待とマッチさせながら意欲を持って働いてもらうために、一人ひとりに寄り添った支援が重要だと考えています。 また、高齢になると体力や健康状態などそれぞれ違いますし、家族の介護の問題も発生します。当社では短日数勤務や短時間勤務など法定以上の独自の制度もありますし、再雇用の場合は契約時に働き方を決めることもできます。今後についても病気と仕事の両立支援だけではなく、仕事をしながら介護にたずさわっている人に対する支援策も積極的に検討していきたいと考えています。一人ひとりの希望に寄り添ったキャリア支援と体力や家庭の事情に配慮した働き方を実現(聞き手・文/溝上憲文 撮影/中岡泰博)カナデビア株式会社 ピープル&カルチャー本部人的資本・ウェルビーイング推進部長山口貴弘さん

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