エルダー2026年3月号
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2026.312る目の変化)です。そのためジョブ・クラフティングの実践が必要です。しかし、暴走するクラフターという事例もあります。自分だけの考えで仕事のやり方を変えてしまい、現場や現役世代と合わないケースです。認知のゆがみがあるため、上司がレールに戻す必要があります。また、自律的な行動であるジョブ・クラフティングにもマネジメントが必要です。直接指示するのではなく、間接的なマネジメントにより、ジョブ・クラフティングが起こりやすい環境を整えます。上司からの支援として、シニアが変わる可能性を想像する、自分自身がジョブ・クラフティングをしてロールモデルになる、リバースメンタリング(上司が自分の問題をシニアに質問し、アドバイスを得る)があります。特に、リバースメンタリングはシニアに活力を与えられる方法です。最後に、上司がエイジズム(年齢差別)を持たないことがもっとも大切になります。上司に報告せずに進められる領域を「遊び」と呼ぶのですが、やりがいを感じながら仕事をするには、ネジ穴の遊びのようなものが必要だと思います。ジョブ・クラフティングを使って、個人と仕事のミス・フィットを減らすこと。だれかの物語を生きるのではなく、仕事を自らの手で手触り感のあるものに変えていくこと。変わる手始めとして仕事を小さく変えてみてください。合わせた仕事量調整(縮小的)があります。関係性クラフティングでは、現役への配慮で発言を自制(縮小的)します。認知的クラフティングでは、次世代への継承のため仕事の意義を見つける(拡張的)、生活に占める仕事の比重を低減(縮小的)します。定年後再雇用者は縮小的と拡張的の両方を織り交ぜて行動しています。シニアのジョブ・クラフティングの必要性「エイジング・パラドックス」という、シニアは加齢で失うものが増えるのに、幸せだという現象があります。加齢による喪失への適応方法として、選択(目標を特定水準に絞る、水準を下げる)、最適化(自分のもつ資源を最適化する)、補償(喪失を補う手段・方法を用いることとして、だれかの助けを得る)が行われます。これをジョブ・クラフティングに変換して考えてみると、選択は仕事量を減らす、最適化はその仕事に必要なスキル維持に時間を使う、補償は他者の助けを借りる、です。助けを借りるのは大事で、遠慮しなくていいのです。シニアのジョブ・クラフティングが必要な理由は三つあります。仕事そのものの変化(役職定年、定年後再雇用)、自分自身の変化(加齢による体力変化)、周囲の変化(介護、周りからの見しなかった仕事も、やりがいのあるものへと変わっていきます。シニアの拡張的・縮小的クラフティングシニアのジョブ・クラフティングを深く知るキーワードとして、「拡張的」と「縮小的」という考え方があります。これは、仕事を広げていくか、あえて手放していくかという選択の違いを表すものです。私の研究では、シニア社員が拡張的クラフティングと縮小的クラフティングの両方を行っていることがわかりました。拡張しながらも縮小している側面があり、これが個人のモチベーション維持に寄与していました。また、大企業の定年後再雇用者・男性15人にインタビューをし、再雇用者になるプロセスを分析したところ、再雇用に応じると現役正社員の座を失い、役割があいまいなケースが多く、それを認知します。しかし高い仕事能力を有するため、仕事とのマッチングを図る過程でジョブ・クラフティングが起こります。周りを見て職場での距離感を保ち、仕事への新たな認知を得て働きかけることで、再雇用者としての立ち位置を得て適応します。業務クラフティングでは、現役世代がやっていない仕事を見つける(拡張的)、自分の立場に※ ジョブコーチ(職場適応援助者)については、厚生労働省ホームページをご参照ください。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/06a.html

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