エルダー2026年3月号
18/68

2026.316ながらやりとりできたことがよかった」といった声をいただいています。特にグループでのシェアリングが好評です。また、より気軽な場として「蔵くら前まえおとな未来カフェ」という取組みも展開しています。40代から60代を中心に、少人数でざっくばらんに語り合う場です。テーマはマネープランやキャリアの悩み、趣味などさまざまです。ときには定年後再雇用の先輩社員にも参加していただき、当時の心境などをフランクに語ってもらうことで、「定年後の再雇用に対するモヤモヤが晴れた」といった心理的なハードルを下げる場となっています。人生100年時代におけるキャリアのマルチステージ化を見すえ、今後のキャリアをどう歩むかの起点は「自己理解」にあります。しかし、それは一人だけで完結するものではありません。会社としては、上司とミドル・シニア本人が二人三脚で歩めるよう支援していく必要があります。上司が組織の方向性を伝えつつ、本人の可能性について対話できる関係性が重要です。そして何より、ご本人の自律が大前提です。キャリアについて、複数の選択肢のなかから自分で決めたという感覚を持つことが、その後の前向きな業務姿勢につながります。私たちは、そうした自律的なキャリア形成を後押しできる施策を、今後も継続して展開してまいりたいと思います。くってくれてありがたい」、「自分のスキルが、社外でも役に立つことがわかり、大きな自信になった」といった声があがっています。このように、社外での経験が自信となり、新たなキャリア展望につながっています。キャリアデザインサポート三つめの施策は「キャリアデザインサポート」です。当社では、年代ごとのキャリアテーマに即した年代別キャリアデザインセミナーの展開と、全年代向けに通年でいつでも個別にキャリア相談を受けられる体制を整えています。まず、50歳の社員を対象とした必須研修「ライフイノベーションセミナー」を実施しています。人生後半のライフプランに向けて、キャリア、健康、資産形成について学ぶ機会を提供しています。この3点セットで、包括的に人生後半を考える機会となっています。さらに希望者には「年代別キャリアデザインセミナー」を用意し、キャリアの棚卸しや強みの再整理を行うワークショップを実施しています。参加者からは「会社の外でどの程度役に立つのか不安だったが、知らないうちにポータブルスキルが身についていることを知ることができてよかった」、「同年代と価値観を自己開示し副業制度の導入二つめの施策は「副業制度」です。導入の主目的はあくまで人材開発にあります。社員が副業を通じて自身の新たな可能性を知り、社外からよい刺激を受け、それを自社業務にポジティブに還元することを期待しています。当社は離職率が低く、一社経験の長い従業員が多いのが特徴です。そのため経営陣としても「外を知ること」を推進したいという意向があり、副業制度を前向きに導入しました。以前は原則禁止でしたが、現在は申告制で認めており、健康管理や労働時間に関するルールを整備したうえで運用しています。特徴的な取組みとして、内閣府のプロフェッショナル人材事業と連携した「地方副業案件の紹介」を行っています。各地のプロフェッショナル人材戦略拠点から地方企業の副業案件を紹介していただき、当社が副業を希望する人材とマッチングを支援する仕組みです。初めて副業に挑戦する社員にとって、会社が機会を提供することでハードルを下げる効果があります。この制度はミドル・シニア層にも積極的に活用されており、実際に経験した社員からは、「最初の一歩がむずかしいので、会社が機会をつ

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る