2026.322していることが、非常に重要だと思います。人事は、理論や他社事例を学ぼうと思えばいくらでも学べますし、「まずはやってみる」という選択も否定されるものではありません。一方で、その施策を推進する立場の人が、会社の事情とシニア本人のキャリアの双方に心から共感し、どうすればウィンウィンの関係をつくれるのかを真剣に考えているかどうか。ここが、すべての前提となるオペレーションだと思います。そうした土台があってこそ、プログラムは「魂のこもったもの」として機能し始めます。理念や思いがないまま、他社の施策を形だけ導入しても、うまくはいきません。実際にそれを動かしていくのは人事部だけでなく、共感した現場のマネージャーやシニア本人だからです。結局のところ、人の心を動かすのは、人事部の「想い」なのだと思います。ご視聴のみなさまも、そうした想いを持ってこのシンポジウムに参加されているのではないでしょうか。形はそれぞれ違っても、組織と個人の双方にとってよりよい社会をつくっていく。その媒介となるのが「キャリア」という概念であることを、ぜひ心に留めていただければと思います。そして来年度は、ぜひみなさま自身が登壇者としてこの場に立っていただけることを願っています。本日はありがとうございました。か、費用対効果の部分、そしてどの層に響く施策を用意するのかは、より科学的に考えていきたいと思います。こういった点で本日は多くの学びをいただきました。岸田 ジョブ型やメンバーシップ型の話を聞きながら、私自身いろいろ考えさせられました。学生と話をしていると、メンバーシップ型や新卒一括採用を支持する声はいまも多いです。若者は、自分の将来にシニアの姿を重ね合わせて見ています。日本は高齢化が進んだ国だからこそ、ここで行われる施策や実践は、世界的にも大きな示唆を持ちます。研究者として、その動きをしっかり見ていきたいと思いました。山﨑 私なりに、最後に少し感想を述べさせていただきます。これまで私が問題提起してきたのは、日本型雇用システムが、リンダ・グラットンのいうマルチステージ化に十分対応できていないのではないか、という点でした。ただし、だからといって100%ジョブ型にすればよい、という話でもないと思っています。今回ご登壇いただいた三菱UFJ信託銀行、ライオンの両社には共通するキーワードがあると感じました。それが「共感」です。シニア期に入ると、両立支援の問題も含め、「急に自律といわれてもむずかしい」という現実があります。その点を人事部がきちんと理解経営の改革は、日本の人材が減っていくなかでは待ったなしです。やるべきだと思ったらどんどん導入したほうがいいと思います。青木 やはりミドル・シニア世代の方は、メンバーシップ型で雇用されてからいろいろと変化に富む会社人生を歩んでこられたと思います。そこでいきなり「自律」といわれても、なかなか受けとりにくい部分がたくさんあると感じています。だからこそ、自律を押しつけてはいけないのだと思います。人事としては、社員に選択肢・機会を提供することが大事だと思っています。何を選ぶか、いつ活動に参加するかは、あくまで自己選択でよいのではないでしょうか。一方で、その施策が本当に的を射ているのライオン株式会社人事部青木陽奈氏
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