エルダー2026年3月号
31/68

特別企画エルダー29「産業別高齢者雇用推進ガイドライン」のご紹介指定自動車教習所業では、若年指導員の確保に加え、現在勤務している高齢の教習指導員が安心して活躍できる環境を整え、長年つちかってきた技術や経験を活かすことが不可欠となっている。継続雇用や定年延長に取り組む教習所もあるが、今後は業界全体として高齢指導員が活躍できる環境づくりをいっそう進めることが求められている。こうした背景のもと、指定自動車教習所における高齢の教習指導員の活躍のあり方について検討し、本ガイドラインが取りまとめられた。「Ⅰ.指定自動車教習所業における高齢の教習指導員の活躍に向けた考え方」では、高齢教習指導員の活躍が求められる背景と基本的な考え方が示されている。「Ⅱ.指定自動車教習所業における高齢の教習指導員の活躍に向けた指針」では、各教習所が高齢者の活躍を推進しながら競争力を高めるために取り組むべき課題や方向性を紹介している。高齢指導員の活躍を促進するための具体的な指針として、以下のようなキャリア提示、個別面談、健康管理、意欲向上、職場風土の五つの指針を整理している。指針1「高齢期の働き方やキャリアのあり方の提示」では、年齢段階に応じた勤務形態や役割の目安を示し、将来の働き方を見通しやすくすることが重要とされている。指針2「面談を通じた、高齢の教習指導員の個々の状況についての理解促進」では、健康状態や私生活の状況を把握し、業務内容や勤務時間に反映させる対話の重要性が示されている。指針3「体力維持と健康管理の強化」では、事故防止の観点から、組織として日常的な支援体制を整える必要性が指摘されている。指針4「高齢の教習指導員の働きやすさとモチベーションの向上施策の推進」では、処遇面での評価や表彰などを通じて意欲を維持・向上させる取組みを求めている。指針5「職場のコミュニケーションや風土の改善を図るとともに、指定自動車教習所の特長・魅力のアピール」では、多世代が円滑に連携できる職場風土づくりが、高齢指導員の定着と組織全体の活性化につながるとされている。各指針とも関連するアンケート調査やヒアリング調査、他業種の取組み事例もあわせて示されており、内容をより深く理解できる。「Ⅲ.アンケート調査結果」では、教習指導員の約3割が60歳以上であり、多くの事業者が高齢指導員の働きぶりを高く評価していることを紹介。一方、指導員自身がもっとも不安に感じているのは健康・体力面であり、就労継続に向けた支援の必要性が明確になっている。これらの結果は、指針の妥当性を裏づけるものとなっている。「Ⅳ.参考資料」では、高齢者雇用に関する法制度や助成金、相談窓口などが整理されている。事業者が自社の状況に応じて実践的な取組みを進めるための基礎資料として位置づけられている。教習所を取り巻く状況は千差万別であるが、本ガイドラインは、各教習所における高齢教習指導員の活躍推進を具体的に進めるための実践的な指針として活用できる一冊となっている。一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会(指定自動車教習所業高齢者雇用推進委員会)住 所〒102―0074東京都千代田区九段南2―3―9サン九段ビル4階TEL03―3556―0070 H Phttps://www.zensiren.or.jp産業別高齢者雇用推進ガイドライン4指定自動車教習所業における高齢者雇用推進に向けたガイドライン~高齢教習指導員のさらなる活躍のために~

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る