2026.32株式会社岡三証券グループ 人事戦略部担当(グループCHRO) 理事安江 啓さんがありますが、内部については人事制度の刷新を含んでいます。 人事制度改定のコンセプトの一つがコース制の導入です。金融機関である証券会社では、自分の仕事や勤務地は人事権を持つ会社が決めるのが従来の常識でしたが、この人事権を社員に返し、社員一人ひとりがやりたい仕事を選び、働く場所を自ら決める、というのが大きなポイントです。もう一つが社員との長期的な関係の構築です。簡単にいえば「長く働いてもらいたい」ということ。長く働いてもらうには会社が雇用するというよりも、外部から当社を見たときに選んでもらえる会社にする必要があります。そのために年齢や属性にとらわれず、成長機会の提供とあわせて、能力・成果に応じた積極的な登用、抜擢を行い、「役割・責任・成果」に応じた報酬を支給するPay for Job, Pay for Performanceの考え方を、中期経営計画にもしっかりと明示しました。―貴社では、2025(令和7)年4月より年齢や勤続年数に関係なく、能力・成果に応じた処遇を軸とする新人事制度を導入されたそうですね。そのねらいについて教えてください。安江 当社は2023年に創立100周年を迎えました。その際に策定した5カ年の中期経営計画では、当社のパーパスとして「金融のプロフェッショナルとして『お客さまの人生』に貢献する」を掲げ、ゴールを「ビジネスモデルを変革し、次の100年も成長しつづける経営基盤を確立する」に設定しています。そのためのビジネスモデルを変革するための成長戦略として、①お客さま一人ひとりに合ったサービスを提供する「One to Oneマーケティングの強化」、②地場証券との連携や外部のリソースを活用した「プラットフォームの高度化」、③「コーポレートブランディングの進化」の三つを掲げています。③のコーポレートブランディングには内と外―貴社の人材基本方針でも「お客さまとの関係同様、従業員や様々なパートナーと岡三証券グループは長期的関係であることを前提とします」と掲げています。Pay for Job, Pay for Performanceに基づく新人事制度とはどういうものですか。安江 雇用年齢上限撤廃とも関連しますが、「年齢にとらわれない」というのには、シニアを含めて長く働いてもらいたいという思いがあります。若くても年齢が高くても結果を出した人に報いるという姿勢は一貫しています。新人事制度ではジョブ(職務)を基軸に置いた仕組みに大きく変えました。具体的には社員は職能等級と職務・専門等級の二つの等級を持ち、報酬とひもづいていますが、年功的な職能等級のウエイトを下げるとともに、職務・専門等級のウエイトを大きくする仕組みに変えました。また、評価によって職務・専門等級が上がると管理職になりますが、従来の制度では最短で10年目に管理職に昇格していたところ、新制度では理論上、4年目で管理職に昇格できる仕組みに変えました。―高齢者雇用では、雇用年齢上限を撤廃されました。60歳以降の評価・処遇制度について教えてください。「人事権を社員に返す」視点で制度改革社員自身がやりたい仕事・働く場所を決める
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