2026.340にあたっています。業務では1日に1万歩以上歩くこともあり、車両によじ登る動作にも年齢を感じさせない軽やかさがあります。仕事そのものが体力づくりになっており、周囲からも「多田さんみたいに跳んだりはできないよ」といわれるほどです。2025年に75歳を迎えたのを機に、勤務日数を週5日から週4日に減らしました。「仕事はあと2年くらいかな、と考えることもあります。そろそろ引退と思う一方で、家で何もせずぼんやりしていると認知症になりそうで、それが心配なのです」と、揺れる胸の内を明かします。それでも、職場に行けば同僚と会話ができ、身体も動かせます。「それが楽しいですよ」と笑顔を見せる多田さん。認知症予防への意識もあり、自身が想像するよりも長く働き続ける可能性を感じさせました。横よこ山やま正まさ道みちさん(60歳)は、「昔から運転が好きです」という根っからのドライバーです。多田さんと同様、近距離回送をになうキャリアカーの運転手を務めています。35歳のときに募集を見て真川陸送へ転職しましたが、過去に一度、同社を離れた経験もあるそうです。「給料が安いからと伝えて辞めましたが、転職先は想像以上に仕事が過酷でした。真川陸送は雰囲気がよく、やっぱり戻りたいと思ってお願いし過去1年間の事故歴や免許処分の有無など、安全面に関する条件の設定が有効であることなどもお話ししました」と、石㟢プランナーは述べます。さらに同社では2026年度から、大きな改革を段階的に進めていく予定とのこと。「定年延長はすべての改革のスタートに過ぎません。現在進めている改革では、新規事業の開拓や能力開発を計画しています。高齢社員が運転できなくなった際の受け皿として、新しい事業の受注を積極的に行っていき、同時に会社の事業拡大につなげたいと考えています。さらに、新しい事業に対応できるよう、高齢社員の多様で柔軟な働き方を可能とする能力開発にも着手したいと考えています」(横山所長)一連の改革構想には石﨑プランナーからのアドバイスが活きており、まさに実現に向けた検討を本格化させていました。高齢や事情に応じて配置換えを実施多た田だ輝てる三ぞうさん(76歳)は、23歳で入社して以来、現在も現役でキャリアカーに乗るベテラン運転手です。運行管理者の資格を持ち、定年前は配車業務を担当していましたが、定年を機に後輩に道をゆずりキャリアカーの運転手に復帰しました。現在は約6kmの距離を、新車を積んで回送する業務ま年を重ねて高齢になってきました。そうした社員がこれからも長く安心して働いてもらえるように定年を延長し、再雇用制度をあらためました。年齢を重ねた社員は会社の資産です。ベテランのみなさんは、若手・中堅の精神的なサポート役をになってくれて、他社の事業主や担当者とのやりとりを中心になって円滑に進めてくれています」と話し、高齢社員の働きぶりに感謝しきりです。石﨑プランナーが同社を初めて訪問したのは、まさに65歳定年制を導入した直後の2023年8月のこと。「当時は社員のうち60歳以上が占める割合は3割を超えていました。こうした状況をふまえ、まずは健康管理を中心としたアドバイスを行いました。また、会社が認める場合に75歳まで継続雇用を延長することなども提案しました。延長にあたってはドライバーが中心であることを考慮し、横山聡執行役員・豊田営業所所長
元のページ ../index.html#42