エルダー2026年3月号
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エルダー41ました」と、横山さん。こうした社員の復職のケースはほかにもあるとのこと。会社としても貴重な戦力として、喜んで受け入れたというこのエピソードにはおおらかな社風がにじみます。2年前には、「健康診断で視力が急激に低下していることがわかり、運転免許を失うかもしれないという不安に直面した」という横山さん。「仕事を続けられなくなるのではないかと、心配でした」と当時をふり返ります。そこで会社に相談したところ、身体への負担が比較的少ない現在の業務へ配置転換が行われました。「いまも健康面を重視し、定期的に通院してもらい、結果を報告してもらっています。何かあれば、また別の仕事を用意し、無理なく長く勤めてもらいたいです」(横山所長)所長の話を隣で聞きながら、「前よりも、車に乗る仕事が楽しいです」と横山さんは晴れやかな表情で語っていました。新人のころから二人に指導してもらっているという藤ふじ本もと千ち鶴づるさん(57歳)は、多田さんと横山さんについて次のように話します。「会社にいる人のほとんどが、お二人から仕事を教わっています。わからないことを何度聞いても嫌な顔ひとつせず、ていねいに教えてくれました。何より、長年にわたり現場で働き続けていること自体がすごいことだと思います」体力的にも精神的にも負担の大きい仕事でありながら、いまも若い世代と変わらない姿勢で現場に立つ二人の姿に、藤本さんは強い尊敬の念を示していました。また、横山所長は自らの経験をふり返り、こう語ります。「以前私が事故を起こしてしまったときに、多田さんには慰めてもらい、横山さんには叱ってもらいました。タイプの異なる先輩に育ててもらったという思いがあります」そのうえで、「若手には先輩からの注意に腹を立てて受けとめるのではなく、その意味を理解し、ありがたいと思えるところまで成長してほしいです。そのためには、日常的なコミュニケーションが欠かせません」と話します。現在、朝礼前に社員が一堂に会する時間を活用し、雑談を交えた会話の場を設けているほか、今後は1対1の面談やミーティングの実施も検討し、会社と社員、世代間のコミュニケーションをより密にしていく考えです。2026年4月には、新しい企業理念の公開と改革の実施を控えており、年代やタイプの異なるドライバー全員に理念を浸透させ、共有していくことが今後の課題となっています。こうした状況について、石㟢プランナーは次のように話し期待を寄せます。「あらためて社員思いのアットホームでよい会社だと感じました。一般の車道を、複数台の新車を積んだキャリアカーで走行し、積み下ろしを行う仕事は、高い技術が求められます。そうしたベテランドライバーを大切にしている点が印象的でした。会社の規模をふまえ、制度として整える部分と、個別対応のほうが社員にとって望ましい部分を見きわめながら、今後も取組みをサポートしていきたいです」高齢ドライバーの経験を力に変え、無理なく長く働ける環境づくりを進める真川陸送。その取組みは、人を起点とした経営の一つのかたちを示していました。(取材・西村玲)キャリアカーのドライバーを務める多田輝三さん(左)と横山正道さん(右)

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