エルダー2026年6月号
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いわゆる「問題社員」について1問題社員についての相談は毎年かなりの数が寄せられます。会社は人の集まりであるため、各従業員が実力を発揮できなければ会社の業績は伸び悩みます。また、問題社員がほかの従業員に悪い影響を与えることも少なくありません。問題社員が原因で退職者が生じたり、ほかの従業員のメンタルに不調をもたらすこともあります。そのため、問題社員が発生した場合には、会社は早期に適切な対応をとる必要があります。他方で、会社が「問題社員」と認識していても、客観的には従業員の教育不足であったり、環境にマッチしていなかったり、上長と馬が合っていなかったりと、会社が「個性のある従業員」の真価を発揮させられていないだけのことも多くあります。この場合、会社としては、指導教育の体制を整える必要がありますし、配置転換や業務内容の見直しなどを検討する必要があります。これによって、個性のある従業員一人ひとりの真価を発揮させることが、まず第一に目ざすべきところでしょう。問題社員への対応について2労働契約法第16条は、解雇につき、「客観的に合理的な理由」と「社会通念上相当」であることを要求しており、これを欠く場合には、解雇権の濫用として無効と規定しています。ここにいう客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性は、規範的な概念であるため、時代や場所によって移り変わるべきものといえます。しかしながら、少なくとも、現代においては、会社として問題行動の改善のための行動をせずにした解雇は、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性を欠くと判断される傾向にありますので、やはり、まずは指導教育・配置転換・業務内容の見直しなど、会社として問題行動の改善のためにやれることをやり尽くすことが重要でしょう。問題社員が発生した場合にすぐに解雇を検討してしまう会社がありますが、このような対応は妥当ではありません。前述の通り、まずは指導教育・配置転換・業務内容の見直しなど、会社として問題行動の改善のためにやれることをやり尽くして、それでも改善の見込みがない場合に、初めて解雇を検討すべきこととなります。AGC事件(東京地裁令和7年8月21日判決)3問題社員への対応として参考になる裁判例として、AGC事件があります。本裁判例は、会社が、従業員の問題行動や勤務不良について、約9年にわたり指導や配置転換、業務内容の変更をくり返したものの改善せず、そればかりか従業員は他責的な言葉をくり返したり、感情的かつ攻撃的な態度をとっていたたまずはくり返しの指導や教育に力を尽くし、解雇を回避する必要があります。配置転換が可能であるならば配置転換を行うなどして、ほかの業務で真価を発揮できるよう試みる必要があります。それでも改善が見込めない場合に初めて解雇を検討することになります。A問題社員に対してどのように対応していけばよいのでしょうか当社には、勤務不良や問題行動が多く、くり返し指導しているにもかかわらず一向に改善されない従業員がいます。注意をしても、他責的で、感情的かつ攻撃的な態度をとる状況です。どのように対応すべきでしょうか。Q22026.642

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