イキイキ働くための脳力アップトレーニング!  今回は古典的ともいえるマッチ棒パズルです。古典的ではありますが、立派なワーキングメモリトレーニングです。頭の中であれこれ試行錯誤し、年齢とともに衰えやすいワーキングメモリの力を鍛えましょう。 第91回 マッチ棒パズル マッチ棒を2本動かして、計算式を成立させましょう。 数字を形づくるマッチのみを移動できます。 目標10分 0〜9はこのようにあらわす @ 35−8=20 A 27+25=30 B 12/8=6 脳トレでは成績のよしあしとは関係ない  脳の活動を調べると、慣れないことに挑戦したときや苦労しているときに、ワーキングメモリにかかわる脳の前頭前野という部分が強く活性化します。  しかし、その頭の使い方に慣れてくると鎮静化していき、脳活性にはつながらなくなってしまいます。毎日、習慣的になった活動をしているだけでは、脳は鍛えられないということです。  そこで、今回のような、非日常的な刺激となる脳トレ問題が有効なのです。ワーキングメモリは、脳トレを行った分だけ機能強化につながります。また、脳トレでは、成績のよい悪いは関係ありません。むしろ悪いほうがトレーニングのしがいがあるといえます。ふだん使わない脳を活性化するには、苦手なことや、面倒だと思うことをするほうが刺激になるからです。  脳に負担をかける、トライすることが大切なので、前向きにクイズに取り組んで、頭をしっかり使いましょう。 篠原菊紀(しのはら・きくのり) 1960(昭和35)年、長野県生まれ。公立諏訪東京理科大学医療介護健康工学部門長。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。 【問題の答え】 @ 29−9=20 A 27+23=50 B 18/3=6