NEWS FILE 行政・関係団体 内閣府 令和7年版「高齢社会白書」を公表  内閣府は、令和7年版「高齢社会白書」を公表した。1996(平成8)年から毎年政府が国会に提出している年次報告書である。  令和7年版は、「令和6年度 高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況」、「令和7年度 高齢社会対策」の2部から構成されている。  第1章の高齢化の状況をみると、2024(令和6)年10月1日現在、総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は29.3%となっている。  次に、「高齢期の暮らしの動向」から、高齢者世帯(65歳以上の者のみで構成されるか、またはこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯)の平均所得金額(2022年の1年間の所得)についてみると304.9万円(2021年比13.4万円減)で、全世帯から高齢者世帯と母子世帯を除いたその他の世帯656.0万円(同13.5万円減)の約5割となっている。また、高齢者世帯の所得階層別分布をみると、150〜200万円(2021年は200〜250万円)が最も多くなっている。  65歳以上の就業者数および就業率は上昇しており、特に65歳以上の就業者数をみると21年連続で前年を上回っている。就業率については10年前の2014年と比較して65〜69歳で13.5ポイント、70〜74歳で11.1ポイント、75歳以上で3.9ポイントそれぞれ伸びている。 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html 厚生労働省 令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」を公表  厚生労働省は、2024(令和6)年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表した。  2024年における職場での熱中症による死傷者数(死亡・休業4日以上)は1257人(前年比151人増・約14%増)となり、統計を取り始めた2005年以降最多となっている。業種別にみた死傷者数で最も多いのは製造業の235人(全体の18.7%)、次いで、建設業228人(同18.1%)、運送業186人(同14.8%)など。  また、死亡者数は31人(前年と同数)。業種別では、多い順に建設業10人(全体の32.3%)、製造業5人(同16.1%)、運送業3人(同9.7%)などとなっている。  死傷者数1257人について、年齢別の発生状況をみると、死傷者数については、50歳代以上で全体の56.2%を占め、死亡者数については全体の67.7%を占めている。2020年以降の5年間に発生した熱中症の死傷者数についてみると、2024年と同様の傾向がみられ、死傷者数については、50歳代以上で全体の約52%を占め、死亡者数については、全体の約61%を占めている。  2025年6月1日から、労働安全衛生規則改正により、職場における熱中症対策が強化され、WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間を超えて作業する職場での「体制整備」、「手順作成」、「関係者への周知」が事業者に義務づけられている。 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58389.html 中央労働委員会 令和6年「賃金事情等総合調査」(賃金事情調査・労働時間、休日・休暇調査)の結果を公表  中央労働委員会は、2024(令和6)年「賃金事情等総合調査」(「賃金事情調査」と「労働時間、休日・休暇調査」)の結果を公表した。  「賃金事情調査」の結果概要から、2024年6月分の平均所定内賃金についてみると、40万3900円で、前年(38万1300円)に比べ2万2600円増加している。平均所定外賃金は6万8100円で、前年(6万5300円)に比べ2800円増加している。  次に、「労働時間、休日・休暇調査」の結果概要から、時間外労働について、主たる事業所における労使協定で定められている、延長することができる時間数(限度)をみると、1日の限度では「7時間超」が最多で76社(集計126社の60.3%)、次いで「4時間」が15社(同11.9%)。1カ月の限度では「45時間」が最多で121社(集計150社の80.7%)、次いで「40時間以上45時間未満」が18社(同12.0%)となっている。  介護休業の最長(限度)期間についてみると、「1年」が最多で87社(集計159社の54.7%)、次いで「1年超」が37社(同23.3%)、「通算して93日まで」が23社(同14.5%)。また、介護休暇(対象家族が1人の場合)の最長(限度)日数は、「1年に5日まで」が最多で118社(集計160社の73.8%)、次いで「1年に10日以上」が34社(同21.3%)となっている。  休暇期間の賃金の取扱いをみると、全額支給期間の平均は6.8日となっている。 https://www.mhlw.go.jp/churoi/chingin/index.html