イキイキ働くための脳力アップトレーニング!  アナグラムのおもしろさは、できる直前の「ひらめき感」と、答えが正解だったときの「達成感」です。前者は「脳の中で何かがつながった感じ」のことで、「実際に先が見えた、ひらめき感」によって脳のさまざまな部位が一気に活性化します。同時に「できた予感」が脳内報酬系(ドーパミン神経系)を活性化して、答えが正解ならば、この報酬系がさらに活性化します。このように、ドーパミンの放出が記憶効率を高め、スキルアップを早めます。 目標 3分 第103回 ことわざアナグラム バラバラに並んだ文字は、並び替えると“ことわざ”になります。文字を正しく並び替えてください。 @ ねりにたふわ ヒント:自分にとってよい状況になること 答え A もみあとのもく ヒント:よくなったものがまた悪くなること 答え Bっかぼみずう ヒント:ものごとに対して長続きせずに飽きてしまう 答え Cからびさでたみ ヒント:自分の行いが原因で苦しんだりする 答え D ぶこねをかる ヒント:本性を隠して大人しそうに見せている 答え E びうひぼまんなし ヒント:生活のために忙しくて遊ぶ暇もない 答え アナグラムで脳を活性化! 言葉遊びが脳を鍛える  アナグラムなどの言葉系クイズを解くと、前頭前野(ぜんとうぜんや)のほか、言葉を読む機能にかかわる角かく回かい、言葉を聞く中枢(ちゅうすう)であるウェルニッケ野(聴覚性言語野)、文法の理解や言葉を発するのにかかわるブローカ野などの活動を高めます。これらの領域は、いずれも言語理解や創造的思考にかかわる重要な部位であり、アナグラムを解く過程で活発に働きます。  アナグラムは古くから親しまれている言葉遊びで、単語の文字を入れ替えて別の言葉をつくるというシンプルなルールながら、語彙力や発想力、そして柔軟な思考を養うことができます。例えば「しんぶんし」のように、逆から読んでも同じように読める“回文(かいぶん)”も似た系統の遊びであり、日本語特有の美しさとリズム感を感じさせます。  今回は問題として出題しましたが、自分でアナグラムの問題をつくることをおすすめします。お題の言葉から、どんな新しい意味やユーモアを生み出せるかを考える過程こそが、脳を刺激する最高のトレーニングです。気軽に楽しみながら、言葉の奥深さと脳の可能性を広げてみてください。 篠原菊紀(しのはら・きくのり) 1960(昭和35)年、長野県生まれ。人システム研究所所長、公立諏訪東京理科大学特任教授。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。 【問題の答え】 @渡(わた)りに船(ふね) A元(もと)の木阿弥(もくあみ) B三日坊主(みっかぼうず) C身(み)から出(で)た錆(さび) D猫(ねこ)を被(かぶ)る E貧乏(びんぼう)暇(ひま)なし