イキイキ働くための脳力アップトレーニング!  今回は空間認知力を鍛えると同時に、見る角度を変える、見方を変える力を鍛える問題です。これらを鍛えることで空間認知にかかわる頭頂連合野のほか、想像力にかかわる前頭前野、頭頂側頭接合部が活性化するといわれます。「見方が一方的」、「がんこになった」といわれないよう、やわらか頭を目ざしましょう。 第96回 積み木カウントクイズ 目標5分 ブロックを積み重ねた図形が並んでいます。 それぞれの図形を構成しているブロックの数を答えましょう。積み重なって見えていない部分のブロックは隙間なく積まれているので、空洞はありません。 @ 個 A 個 B 個 C 個 空間認知力を鍛えましょう  脳の活動を調べると、慣れないことに挑戦したときや苦労しているときに、ワーキングメモリにかかわる脳の前頭前野という部分が強く活性化します。しかしながら、その頭の使い方に慣れてくると鎮静化していき、脳活性にはつながらなくなってしまいます。  毎日、習慣的になった活動をしているだけでは、脳は鍛えられないということです。そこで、今回のような、非日常的な刺激となる脳トレが有効なのです。ワーキングメモリは、脳トレを行った分だけ機能強化につながります。  また、今回の脳トレは、空間認知力も鍛えることができます。空間認知力とは、目の前にあるものの位置関係を把握する力です。自動車や自転車の運転をしたり、キーボードを打ったり、地図を見ながら目的地へ向かったりすることができるのは、この力のおかげです。  空間認知力が衰えてしまうと、的確な判断ができなくなったり、判断に時間がかかるようになったりするので、しっかりと鍛えましょう。 篠原菊紀(しのはら・きくのり) 1960(昭和35)年、長野県生まれ。人システム研究所所長、公立諏訪東京理科大学特任教授。健康教育、脳科学が専門。脳計測器多チャンネルNIRSを使って、脳活動を調べている。『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)など著書多数。 【問題の答え】 @11個 A14個 B18個 C28個