巻末7 資料編6 就労支援機関5 障害特性と配慮事項5 障害特性と配慮事項101のが特徴です。・そう状態とうつ状態が交互に繰り返されるのがそううつ病です。〇適応障害・落ち込み、涙もろさ、絶望感などの抑うつ気分や不安といった感情面の異常、気力や思考力、集中力の低下といった機能障害、暴飲暴食や無断欠席などの行動面の異常が見られます。・病気、大切な人との別れ、人間関係のもつれといったストレスや入学、結婚、仕事の引退などの人生におけるイベントが発生してから3カ月以内に発症すると言われています。・ひとたびストレス原因がなくなったら、症状が持続することはなく、回復が早いという特徴があります。・ただし、適応障害のために現れていると考えられていた抑うつ症状が、実は統合失調症や認知症の初期症状である場合もあり、注意が必要です。〇不安障害など・生活に支障が出るくらいの過剰な不安によりパニックになったり、無意味な行動を繰り返したりする症状が見られます。・不安や恐怖の対象・状況・性質などによって、「社交不安障害」「パニック障害」「全般性不安障害」などに分類されます。・「社交不安障害」は人との交流において、他人から否定的な評価を受けることに対して、過剰な不安・恐怖を抱くことが特徴です。・「パニック障害」はパニック発作が主な症状であり、発汗、動悸、めまいなどの身体症状を伴うことが特徴です。・「全般性不安障害」はさまざまな出来事や活動についての過剰な不安・心配が、少なくとも6か月間持続することが特徴です。3 職業上の配慮・心身が疲れやすいので、本人と相談の上で短時間勤務からはじめ、体力の回復状況をみながら徐々に延長するとよいでしょう。・職場で日常的に関わることができ、信頼関係を築くことのできる援助担当者を決めておくことも大切です。・判断・責任などの精神的プレッシャーに弱い場合には、当初は安全なストレスレベルから始めます。工夫・応用が苦手なことがあるので、作業の流れや手順を決めるとよいでしょう。・通院・服薬の遵守に配慮することが必要であり、必要に応じて医療機関や支援機関と連携してサポートすることも大切です。
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