働く広場2025年5月号
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地方の動き「バリアフリー対応消防車」導入福島 郡こおり山やま地方広域消防組合(郡山市)が、バリアフリー対応の新型警告灯を搭載した車両を導入した。2025(令和7)年11月15日~26日に開催予定の東京2025デフリンピック大会で、サッカー競技が福島県内で開催されることを見すえた対応としている。新型警告灯は各地でパトカーへの導入が進んでいるが、消防機関では全国初という。 新型警告灯は「緊急走行中」は0・5秒間隔でチカチカと緊張感のある発光で、「一般走行中」は2秒間隔でぼんやりと穏やかな発光となる。光り方の違いによって、緊急走行時に道を譲るなどの判断につなげてもらうねらい。火災や災害現場のほかパトロールなどに使用し、今後も導入可能な車両について順次入れ替える方針としている。生活情報「ビジョン・コンソーシアム」設立東京 1922(大正11)年から視覚障害のある人向けの週刊点字紙「点字毎日」を発行してきた毎日新聞社(千代田区)が、21の企業・団体などとともにインクルーシブな社会に向けた非営利の共同事業体「ビジョン・コンソーシアム」を設立した。 これまで視覚障害のある人と向き合ってきた企業・学校法人や団体、メディア、研究者らと、貴重な知見やノウハウを共有し、社会にDEI(Diversity、Equity、Inclusion)推進をうながすプラットフォームを目ざすとしている。具体的には、視覚障害のある人たちの「見えない」、「見えづらい」世界を体験する場や、晴眼者とタルイノベーションセンター丸の内supported by 三菱地所」(以下、「DIC丸の内」)を開設した。デジタル業務に特化した就労継続支援A型事業所は、23区で初としている。両社は今後、協働して障害者就労支援事業に取り組み、今後5年間で全国にDICを20センター開設し、約千人規模の雇用を目ざすという。 企業からニーズのある高度なセキュリティを要するデジタル業務をDIC丸の内が受託し、DIC丸の内と雇用契約を結んだ障害者がデータ入力、サイト情報のデータベース更新、書類のデータ化サービス、データ校正作業、AI関連業務(AIアノテーション)などを行う。就労困難者へのデジタルトレーニングや実務経験提供も行い、デジタル技術を活用した就労支援のモデルケースを創出していくとしている。定員20名、今後40名まで増員予定で、原則18歳~65歳未満までの障害のある人や難病の人が利用対象。営業時間9時~18時(サービス提供時間10時~15時)。問い合わせはメールで。メール:marunouchi-dic@valt-japan.com「おおいたダイヤ事業協同組合」設立大分 障害者雇用の促進を図るため、大分県内の中小企業などが連携した「おおいたダイヤ事業協同組合」(別府市)が設立され、3月から事業を開始した。 県内の中小企業が出資して2024(令和6)年11月に設立された同組合は、障害のある人を雇用し、パソコン業務などの仕事をアウトソーシングする仕組みで、NTT西日本(大阪府)のノウハウを活用する。各企業に義務づけられている法定雇用率について、組合で合算できる「事業協同組合等算定特例制度」を九州で初めて利用するとしている。3月から精神障害者を中心にトライアル雇用を行い、IT系の事業に取り組んでいく。視覚障害者が楽しく交じり合える場の提供を活動の柱にする。点字体験やパラスポーツ体験、アイマスクで白杖を用いて宝探しをする歩行体験や、視覚に頼らないゲーム体験など、コンテンツを数多く用意し、学校現場への出前授業やイベントとして実施していく予定。https://www.mainichi.co.jp/vision-cons/電車の乗降介助依頼をWeb予約で大阪 阪急電鉄(大阪市)は、車いすユーザーや視覚障害のある乗客に向けて、電車の乗降介助をWebで予約できるサービスを2025(令和7)年春から開始する。これまで介助等を希望する場合は、駅係員に直接申し出るか、交通ご案内センターの営業時間内に電話で依頼していたが、新サービスによりWebで事前の介助依頼が可能になるとしている。 電車の乗降介助依頼が年間25万件ほどにのぼるという阪急電鉄では、このサービス実施に向けて英国発のスタートアップ企業Tトランスレポートransreport Lリミテッドimited社が提供する介助予約システムを導入。2024年4月から駅係員専用のアプリを使い介助管理のIT化を図ってきた。今後は介助予約システムと係員専用のアプリを連携させ、駅係員の派遣や介助対応の準備等をより円滑に行えるとしている。 問い合わせは阪急電鉄交通ご案内センターへ。電話:0570-089-500、06-6133-3473(平日9時~22時、土日祝日9時~19時)。働く丸の内にデジタル業務のA型事業所を開設東京 三菱地所株式会社(千代田区)とVヴァルトALT JジャパンAPAN株式会社(同)が、千代田区の新大手町ビルに障害者就労継続支援A型事業所「デジ働く広場 2025.530

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