〈茨城〉障害者雇用事例リファレンスサービスの紹介
「障害者雇用事例リファレンスサービス」(以下「リファレンスサービス」という。)では、全国から収集した障害者雇用に関する事例について、業種別、障害種類別、事業所規模別など目的別に検索することができます。
障害者雇用事例リファレンスサービス
※当サイトでは、検索の都合上、「障碍」「障がい」については「障害」と、「車椅子」「車イス」については「車いす」と、便宜上表記しております。
以下では、リファレンスサービスに掲載されている事例のうち、茨城県内での取組事例について、その一部の概要をご紹介します。具体的な取組内容を知りたい場合や全国の事例検索については、リファレンスサービスをご利用ください。
<2024年度>
【所在地】茨城県鹿嶋市 【事業内容】施設の清掃及び維持・補修等、草花栽培、プランターの配置及び管理 【従業員数】64名(うち障害者数33名)
「共に働き、共に喜びあう職場づくりに向かって」
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肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害
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KEYポイント
- 関係機関との連携、情報交換の重視と活用
- ABCK活動展開による情報の共有化
- 安全の合言葉・安全運転8則・厳守事項唱和による安全への意識付け
- 障害者支援体制の構築
- 障害者支援員のスキルアップによるサポートの充実
- 目で見る手順書による指導で身につく作業
<2023年度>
【所在地】茨城県つくば市 【事業内容】ファッション商品のECに係る物流業務 【従業員数】2,698名(うち障害者数57名)
「みんなが=(イコール)であるZOZOBASE」
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聴覚・言語障害、肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害、発達障害、その他
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KEYポイント
- ダイバーシティ経営を目指し、だれもが自分らしく「自事(しごと)」ができる仕組みづくり
- 障害者雇用をメインタスクとする組織をつくり、責任を持って障害者雇用を推進する
- 職場見学会、実習を通じて、また、多くのチャンネルから広く募集を行う
- 業務に必要な要件の明示と多様な働き方の選択肢提示により「自事」とのミスマッチを防ぐ
- 手厚い支援体制による継続雇用への取り組み
<2022年度>
【所在地】茨城県猿島郡五霞町 【事業内容】鶏卵加工品の製造販売 【従業員数】286名(うち障害者数14名)
「働く喜びや生きがいを実感できる職場の提供」
KEYポイント
- 「楽業偕悦」(一致協力して目標に向かい仕事を楽しみ喜悦を共に)
- 特別支援学校の現場実習を通じた生徒さんの採用でミスマッチを防ぐ
- 本人の特性や配慮事項情報を共有し、サポート体制で受け入れ
- 人事評価制度運用によるスキルとモチベーションの向上
- 手話(聴覚障害者)や定期面談によりコミュニケーションを図る
<2019年度>
【所在地】茨城県桜川市 【事業内容】自動車貨物運送事業 【従業員数】380名(うち障害者数12名)
「障害者雇用があまり進んでいない業種における雇用事例」
KEYポイント
- 地域や社会への貢献を社是とし障害者雇用もその一つと位置付け
- 支援施設での見た障害者の仕事ぶりを幹部から社員に説明し先入観を除く
- 職場実習として受け入れたのち採用を行い、双方の理解を醸成
- 担当職場から切り出した作業を総て体験させ、その中から担当業務を選定
- 周囲の社員が、丁寧でわかりやすい指示の仕を身に付けた
- 作業スケジュール表の工夫で、本人及び周りの社員も作業予定が掴める
<2019年度>
【所在地】茨城県水戸市 【事業内容】JR東日本関係の鉄道車両入換運転・検査修繕。駅舎・車両等の清掃・整理、駐車場の営業管理など 【従業員数】650名(うち障害者数15名)
「障害のない人と一緒に働き、鍛えられることが成長の糧」
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肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害
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KEYポイント
- 障害のある人も障害の無い人もチームで働くノーマライゼーション
- 近隣市町村が運用する「知的障害者チャレンジUPオフィス」からも採用
- 監督者、先輩・同僚の観察・声掛けによる状況把握でタイムリー&細かな対応
- 社内訓練センターでの訓練、社内・社外競技大会参加によるスキルアップ
- 時間や費用を惜しむことなく、徹底した安全教育の実施
<2019年度>
【所在地】茨城県水戸市、笠間市 【事業内容】施設や病院のリネンサプライ業務およびおしぼり等のレンタル 【従業員数】54名(うち障害者数35名)
「企業も学びたいA型事業所の心と取組」
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肢体不自由、知的障害、精神障害、発達障害、高次脳機能障害
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KEYポイント
- より多くの公的機関、支援施設を対象とした募集・採用
- チャレンジャーミーティングによる気づきと成長
- 結論を急がず、辛抱強く十人十色の対応
- 様々な行事を通じ、社会とのつながりを持つ
- TASKAL(タスカル)カードと配置図により作業を見える化
- グッジョブシールにより職場での存在感を感じ励みとなる
<2018年度>
【所在地】茨城県猿島郡五霞町 【事業内容】食肉・農産物・水産物の加工・販売 【従業員数】197名(うち障害者数19名)
「理解者が障害者と共に働き指導する~安心して働ける職場を目指して~」
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聴覚障害、肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害
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KEYポイント
- 障害者雇用を地域貢献に資する企業の社会的責任と考える
- 見学(半日)→体験(半日)→実習(1~2週間)を経た採用で100%の定着率2
- 障害者職業生活相談員2名が現場で作業しながら指導とフォロー
- 茨城障害者職業センター、中ポツセンターの外部機関の活用
- 安全ペーパーテストによる安全教育指導
<2017年度>
【所在地】茨城県北茨城市 【事業内容】産業用・自動車用ヘルメット、安全帯、換気用風管などの製造 【従業員数】224名(うち障害者数6名)
「—自立をめざして、特別支援学校と共に歩むー100人の実習生受け入れと学校への仕事の提供で障害者を理解」
KEYポイント
- 特別支援学校の構内実習に仕事を発注
- 100人の実習生受け入れで「障害者ができる仕事は必ずある」ことを実感
- 禁じ手の”配置転換”を多用
- 採用時の保護者を含めた面談。問題発生の時には家族も交えた話し合いも
- 企業間の連携。行政サービスの活用
<2014年度>
【所在地】茨城県かすみがうら市 【事業内容】給湯器、システムバス、システムキッチン用金属部品加工 【従業員数】58名(うち障害者数9名)
「人を活かせないのは、会社の責任です!—障害のあるなしにかかわらず平等に成長の機会あり—」
KEYポイント
- 絶対に「出来る分野」があるはず「出来る分野」をどう引き出すか
- 「同じ手順で繰り返し作業できる」「目で見て理解できる」を目指し、作業の「誰にでも簡単にできる化」の仕組みを作る
- ジョブコーチ支援の活用で雇用管理ノウハウを深化させる
- 仕事が出来ないのでは無く、仕事が合わないだけ。配置転換により解決
- 日常の声掛けと社内行事でコミュニケーションを図る
<2014年度>
【所在地】茨城県笠間市 【事業内容】障害者支援施設 【従業員数】43名(うち障害者数4名)
「4人の“愛始発”—社会性を養う訓練で次々に自立者が飛び立つ—」
KEYポイント
- 体で覚えるまで根気よく指導。指導はその都度
- トップの考え方が従業員に伝搬し、障害者に対する言動となって表れる
- 障害者同士がチームを組み励ましあい、自分一人ではないことを実感
- 周りのみんなで目配り、気配り
- 失敗から学ぶ
<2014年度>
【所在地】茨城県筑西市 【事業内容】卸売業 【従業員数】120名(うち障害者数1名)
「素直な性格が成長の要因—障害者に合わせた職域開発と徹底した受け入れ教育—」
KEYポイント
- 障害者を良く知る。(特別支援学校授業見学 家庭訪問)
- 会社を知ってもらう。(本人、ご両親の職場見学)
- 出来る仕事を探す。初めから効率は求めず、少しづつやれる仕事を増やす
- 社内での指導者を特定。茨城障害者職業センターのジョブコーチも要請
- 本人、指導者(会社)、家庭をつなぐ日報で、きめ細かいコミュニケーション
<2013年度>
【所在地】茨城県日立市 【事業内容】エレベータブレーキ用マグネットコイルの製造 【従業員数】27名(うち障害者数1名)
「採用の決め手は長期間の現場実習『彼のため』が『職場のため』になった"J君効果"」
KEYポイント
- 特別支援学校からの長期間にわたる職場実習により仕事への適正を把握
- 障害者の性格も十人十色。性格を理解できるとやれる仕事が十分にある
- ほめるべきところはしっかりほめ、ダメなものはダメと都度ハッキリ言う
- 週間計画作成と業務日誌の活用で自主性を養成する
- スタッフ、現場指導者同士で毎週勉強会を実施
<2013年度>
【所在地】茨城県北茨城市 【事業内容】旅館業 【従業員数】88名(うち障害者数4名)
「家族を超える愛情で障害者を守る-家庭にある仕事は、だれでもできる-」
KEYポイント
- 家庭にある仕事は誰にでもできる
- 特別支援学校からの延べ数カ月にわたる職場実習で万全の受け入れ準備
- お客様には「先手で、はつらつと、相手の顔を見て笑顔を添えた挨拶」
- 覚えるまでの時間がかかるだけ。覚えてしまえば忘れない
- 何がハンデキャップで何が甘えかの見極めが大事