障害者職業総合センター職業センターでは、発達障害者、精神障害者および高次脳機能障害者それぞれの障害特性ニーズに応じた新たな職業リハビリテーション技法の開発と改良を行い、その成果を支援マニュアルや実践報告書に取りまとめて、普及に努めています。令和6年度は、以下の三つのテーマに基づく技法開発に取り組み、支援マニュアル等を発行しました。
発達障害者の自己理解を深めるためには自らの経験を振り返り、気づきを得ることが大切であることから、支援者は適切にサポートすることが求められています。
そのため、発達障害者の相談におけるポイントを、「相談の構造化」、「相談で活用できる支援ツールの整理」「支援者の相談スキルの振返り」としてまとめました。
付録では、相談場面でよく遭遇する場面を取り上げ、各種支援ツールを活用することができます。
職場復帰支援では、休職者・事業主・主治医の三者から必要な情報を把握したうえで、職場復帰に向けた取組み課題や目標についての共通認識を形成することが大切です。
そこで、今回は職場復帰支援において、休職者と事業主が職場復帰に向けた情報の整理・共有に基づいて合意形成を行う際のポイントや、合意形成後の円滑な支援や調整につなげるための支援ツールとして「情報共有シート(2024版)」、「復職に向けた行程整理シート(2024版)」などを作成し、実践報告として取りまとめました。
高次脳機能障害者の自己理解を進めるためのアプローチは、認知機能の低下等も含め、個々の状況に応じて支援方法を検討することが大切です。
そこで、今回は高次脳機能障害者自身の目標にしたいことや関心のあること、できていることに目を向けるアプローチを検討し、実践しました。
「キャリア講習の改良(高次脳機能障害者版)」、「振返り・工夫検討シート」の作成や、個別相談やメンバー同士の意見交換などを活用した振返りの工夫など、職業センタープログラムで実践したこと、活用したツール、工夫点や留意点などを実践報告書に取りまとめました。
障害者職業総合センター職業センター
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