特集(メールマガジン第150号)
[障]「加齢に伴う体力・能力等の変化や、就労継続に伴い生じる本人の意向と業務のミスマッチ等の諸課題について事業所が配慮・工夫し、障害者が安心して、やりがいをもって働けるように取り組んだ職場改善好事例」のご紹介
「令和6年度障害者雇用職場改善好事例(※)」の応募事例のなかから、加齢に伴う体力・能力等の変化や就労継続に伴い生じる諸課題に対する事業所の配慮・工夫について、参考となる取組みをとりまとめ、「障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック」として2026年3月に発行する予定です。
※障害者雇用職場改善好事例は、障害者雇用および職場定着を進めるため、事業所において雇用管理や職場環境の整備など、さまざまな改善や工夫を行った事例を募集し、ほかの事業所が職場改善を進めるうえでモデルとなる好事例を広く周知するものです。
掲載事例のご紹介
本ケースブックに掲載する職場改善好事例のうち、一部(抜粋)をご紹介します。
知的障害
加齢や障害特性などに配慮した勤務・担当業務の設定により、職場定着を実現した取組み
課題
- 加齢による身体機能の低下により、勤務上の課題や意欲の低下に直面
創業期に採用したKさんは、知的障害のある社員で現在50代後半。40代後半から加齢による身体機能の低下(記憶力の低下、めまい、難聴傾向)や、通院回数の増加がみられ、これまでの週5日勤務(月曜日から金曜日まで)は困難と思われた。Kさん自身も身体の不調を自覚して、自信をなくし、意欲も低下したようであり、会社としては対応の必要性を感じていた。
取組み
- 身体状況に応じた勤務条件の調整(勤務日数の変更など)と担当業務の調整
Kさんの負担軽減に配慮し、週4日勤務で水曜日を休日とした。その結果、「2日連続勤務(月・火)→休日(水)→2日連続勤務(木・金)→土・日休」の勤務となった。
また、Kさんの意欲向上に向け、担当業務を拡大した。Kさんは同社に就職してからずっと印刷事業(製本業務)に従事していたが、ここ数年、同社の印刷事業は社会のペーパーレス化により縮小する一方で、椎茸事業の出荷量が拡大し、忙しくなっていた。そうした状況もあって、Kさんには椎茸業務への応援にもかかわってもらうこととした。その際、Kさんには、担当業務はあくまで印刷(製本)業務であり、椎茸業務は応援であることを伝え、意欲面での向上につながることを期待した。
取組みの効果
- 勤務条件調整の効果
勤務日を週4日とし、また、2日勤務したら休むというパターンとしたことで、Kさんは十分に疲労を回復することができた。また、通院日を休日(水曜日)に設定することで、気兼ねなく通院することもでき、体調が安定した。週5日勤務時代は調子を崩し、入院したこともあったが、週4日勤務となってからはそうしたことはなく、安定した勤務がすでに5年継続している。
- 担当業務調整の効果
Kさんの現在の勤務は、午前中が椎茸業務、午後が製本業務である。忙しい他部門への応援ということで、Kさんは使命感・責任感を自覚して、積極的に取り組んでおり、意欲面での向上がみられた。
なお、Kさんには難聴の兆候があることから、製本業務、椎茸業務ともに一緒に働いている社員とチームで勤務させている。こうした配慮により、Kさんはスムーズに力を発揮できている。
令和6年度障害者雇用職場改善好事例へご応募いただいた事業所のみなさま、取材にご協力いただいた事業所のみなさまにあらためて御礼申し上げます。
なお、今回ご紹介した事例を含む、さまざまな事業所の障害者雇用職場改善好事例をとりまとめた「障害者の加齢に伴う課題の克服や就労継続に向けた職場改善ケースブック」は、2026年3月ごろにJEEDホームページにデジタルブックとして掲載する予定ですのでぜひご覧ください。
貴社での障害者雇用の取組みの参考としていただければ幸いです。
過去の職場改善好事例のご紹介
お問い合せ先
障害者雇用開発推進部 雇用開発課
TEL:043-297-9514
