指さし確認を徹底するための工夫を行い、転倒事故防止

NSハートフルサービス関西株式会社和歌山事業所

労働災害防止・知的障害

改善前の状況

2016年に休憩拠点の出入口の段差で社員が足首をひねる事故が発生し、再発予防のために指さし確認を指示したが中途半端であった。中途半端な取組となっている要因を洗い出すと、以下の状況があることがわかった。
1.指示はしても具体的な方法を指導しておらず、障害のある社員の的確な指さし確認ができていなかった。
2.作業場周辺の地面が舗装されておらず、通路のゴムベルトに継ぎ目があるなど、凹凸が多い。また、鉄柱で頭部を打撲する危険性もあった。
3.事務所から作業場、休憩室への移動の際、大型トラック等が往来する道路を通る必要があった。

改善策

 2019年に上記の反省を踏まえ、指さし確認喚呼を職場の柱として位置付けることにした。
1.どこで指さし確認をすればよいかわかりやすいよう、写真による見える化を図り、指定の場所で一時停止し、指さしと同時に、「右よし左よし足元よし」の確認喚呼を行うことにした。(図1 指差し確認の「見える化」、図2 路上での一旦停止、指差し確認を示す標識)
2.月後半に、課長以下の全員で当該月の安全取組について、本人からの申告、周囲の評価で何人が取り組んでいたかを確認。結果を集約の上、改善が見られない所については翌月に活かすことにした。
3.事務所入り口にゴムマットを敷く、滑り止め付きのスロープ設置、段差・隙間を埋めるコンクリート舗装を施工し通路を平滑化する、階段に滑り止め塗料を塗布することにより、転倒の予防策を講じた。
4.事務所・育苗ハウス等へ出入りする際に車両通行の道路を通らなくて済むよう、専用道路を整備した。
5.両手に荷物を持たないなど、安全上の留意事項を明記した写真入りの作業手順書を要所に掲示し、「見える化」を図った。重量物は、一人で持つ基準重量(25㎏)を決めており、二人で持つようにとの指示もしている。
6.月1回の安全教育を実施。
7.ヒヤリ事例が出る度に経緯の報告、対策を社員全体で検討することにしている。ヒヤリハットではなく危機感を持つため「ヒヤリ事故」と呼称し月あたりの件数を把握。構内の類似事故の事例について検討し、安全について情報共有している。
8.KY活動を行い、対策を決め目標を立てて社員それぞれが実践している。


図1 指さし確認の「見える化」(上の画像をクリックするとPDFファイルが開きます)
 

図2 路上での一旦停止、指さし確認を示す標語

改善後の効果

・大きな声、大きな動作で指さし確認が行えるようになるなど安全への取組意識が向上した。
・改善前の負傷事故の後、4年間無災害が継続している。
・危険な箇所、道路を通らなくなったので、事故に遭う確率が大いに下がった。
・腰痛の訴えがなくなった。
・危険予知を全員が認識できるようになった。