救命手当を要する社員がいたときに障害のある社員でも初期対応できるように、体験を取り入れた研修が必要であった。
救急救命講習会で、障害のある社員にもAEDの使い方など基本的対処訓練を体験してもらった。また、聴覚障害のある社員のために講師の説明などは手話で通訳したり、講師が手拍子でリズムをとるなど視覚化して訓練を実施した。
AEDの取扱方法、マウスツーマウスの方法などの実演、デモ機での体験を通じ、障害のある社員が緊急時の対応を理解することができた。参加者からは実際の対応でも怖がらずに実施できそうとの意見が多く得られた。
また、聴覚障害のある社員がAEDを使用するにあたり、現在多く普及しているAEDでは音声発信による誘導のためリズムが分からないなど、難しいことや注意しなければならないことに気づくことができた。
「AEDの使い方などは他の参加者をまねてやっていましたが、緊急時に実際に使用できるか不安でした。特に言語が難しい聴覚障害のある社員にとっては、世界共通であるイラストなどで表示されるAEDが使いやすいと思います。」