知的障害のある社員の中には、自分で体調不良を認識、表現することが苦手な者がいた。また、毎日の着替や入浴等の生活習慣に問題があり、他の社員から指摘されることもあったが、デリケートな問題であるため強く指導できずにいた。
最初は労務課の社員がチェックリストに基づき確認していたが、後日、同部署の障害のある他の社員とペアで確認し合い、労務課社員はさりげない目視確認にとどめることとした。
社員同士の確認は、確認項目をまとめた日報を用いて、毎日朝と夕に行い、報告させることとした。日報は、単に体調の良・不良をきくだけでなく、具体的な例示を入れるなどして、確認しやすくした。
社員同士で毎日確認し合い、報告させることによって、体調不良に周囲が気付かないことを未然防止できるようになった。また、身だしなみ等に関する意識も向上し、同じ服装で出勤する回数や他の社員からの指摘件数も減少した。