体調チェックシートの活用、効果的な休憩の取り方などの配慮により、精神障害のある労働者の継続雇用につなげた取組

株式会社ティエラコム

健康保持・体調管理、精神障害

改善前の状況

 平成28年度に、各種教育事業を支援する業務における事務として精神障害のある社員を雇用したが、平成30年度の精神障害者雇用の義務化に伴い、精神障害のある社員の雇用を継続して行った。しかし、精神障害のある社員に対するサポートについてのノウハウはなかった。また、精神障害のある社員は、本人の言葉や様子からは体調面の変化などがわかりにくいこともあったため、サポート方法を考える必要があった。

改善策

〇障害のある社員に対する支援に関する情報収集  
・他社の事例や他社で取り入れている支援のための体調チェック表のツールなどを参考にして自社用に作成し、社内の支援方法を整備していった。

体調チェック表

〇健康面等の確認
・一人ひとりの状態を確認し、本人の同意を得ながら体調チェックシートを活用するようにした。
・出勤している社員と毎日面談を行い(デイリーオンワンミーティング)、社員の状況に合わせて健康状態や仕事内容等の確認、1日の仕事の振り返りなどを行い、体調チェックシートも活用しながら、困りごとや不安に思っていることなどに対して迅速に対応するようにした。
・集中しすぎることが体調不良の原因にもなるので、周囲からこまめな声かけをして体調面等を確認するようにしている。また、体調チェックシートを使わない社員を含め、相談しやすい雰囲気を作っている。

〇効果的な休憩の取り方
・休憩を取ることの引け目から休憩を取れない社員もいたが、定期的に休憩を取ることは安定して仕事を続けるために必要であることを社内で確認し、社員にも意識付けを行っている。
1時間に1回程度休憩を取ることを基本にしており、社員の希望に応じて、パソコンのアラーム機能や画面ポップアップなどを合図にして休憩に入るようにしている。

画面ポップアップ

改善後の効果

 精神障害のある社員は、以前は短期間で離職する者もいたが、現在ではこのようなことはなく、全員の出勤率も8割を超えている。
 また、精神障害のある社員によって1日の勤務時間の長さは異なるが、日々の面談での健康状態等の確認や本人の希望の聴取により、社員それぞれに合った勤務時間を設定できるようになった。

社員の声

Aさん(事務)

「過去の職場経験から、単純作業が続くことや、高圧的な言い方をされることは苦手と感じていますが、臨機応変に対応できることは自分の強みだと思っています。この職場では自分で考えながら幅広く仕事を行うことができるので、やりがいを感じています。
 対人関係に不安があり、就職した最初の頃は慣れない環境で緊張することが多く、エレベーターに乗ることにも不安がありましたが、職場は自分を受け入れてくれる雰囲気があり、自分に合った仕事内容となるように調整してもらえるので、今は安心して仕事することができています。また、体調チェックシートは自分で書くことで、自分を客観的に見ることができるので、とてもよいと思っています。
主治医からの助言のとおり、症状が現れるサインを見逃さないように気をつけています。また、仕事中は、パソコンのアラーム機能で適宜休憩をとり、休憩中はお茶を飲んだり、外の空気を吸ったりしてリフレッシュすることができています。
今後は、症状を安定させることや仕事に活かせる資格を取ること、フル勤務ができるようになることを目標にしています。」