本文へ
現在位置:

3.募集活動・社内支援の準備 (3)採用の決定

Q 障害者の採用にあたり、何をポイントに採否を決めたらよいでしょうか?

A 基本的には一般社員の採否の判断ポイントと同じであり、応募者の持っている力を見出しながら、採否を検討することが望まれます。

◎障害者の採用を判断する際のポイントは、基本的には一般社員の採否の判断ポイントと同じです。
 ①仕事への意欲
 ②職務経歴、スキル、職務遂行能力などから判断する職務とのマッチング
 ③周囲との協調性

◎そのほかに採否を判断するために確認しておくとよいことは、以下のとおりです。ただし、以下のことが全て整っていることが採否を判断する要件ではありません。整っていないところや課題があっても、周りの支援により働くことはできるということを十分に踏まえ、応募者の持っている力を見出しながら、採否を検討することが望まれます。

<障害の自己理解>

 障害については、応募者が自身の障害の内容や程度に加えて、自身の障害を正しく理解し適切に対応できることが重要です。
 ○職場で「自分ができること」「できないこと」「サポートを受ければできること」などがわかっており、それを説明できる。
 ○困った時に自分から周囲にサポートを依頼できる。

<職業準備性(※)>

 職業生活を送る上で、職業準備性が整っていることは重要な要素の一つとなります。
 仕事の能力が高くても、通院・服薬や食事などの「健康管理」、生活リズムや移動に関わる「日常生活管理」が身についていないなどの理由で安定出勤ができなくなり、離職してしまうケースが見受けられます。
 そのため、職業準備性が整っていることは採否判断の一つにはなりますが、健康面や日常生活面に課題が残っていても、本人の仕事への意欲の向上や家族や支援機関などからの支援により、課題が軽減されていく場合もありますので、このことも加味した上で判断することが望まれます。

【職業準備性概念図】

※職業準備性とは
 特定の職業に就くための技術や資格の習得状況ではなく、どの職業にも共通して必要とされる職業人としての基礎的な要件のことをいいます。

職業準備性のピラミッド図の画像 (出典)相澤欽一:“資料3ジョブガイダンスの実際例”.現場で使える精神障害者雇用支援ハンドブック.金剛出版.2007.P198を基に一部変更して引用