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改善事例 20060304

改善目的

職務再設計

改善テーマ

洗浄ラインの作業負担軽減4

改善内容

 作業負荷軽減

 (4)ワーク投入・取り出し支援装置について 不自然な作業姿勢で行っていたワークの投入・取出作業を自然な作業姿勢で行えるようにするための装置を試作・導入した。 その結果ほぼ直立姿勢で作業を行えるようになり、不良作業姿勢による腰部の負担を軽減することができた。また、ワークは洗浄ラインを一定の速度で進んでいくことから、投入の間隔を作業者が調整することにより、1人での作業や至急の脱脂依頼にも対応することが可能になるなど、作業の段取りを作業者が自分の裁量で行えるようになり、イライラ感など精神的な負担を大幅に低減させることができたとともに作業の柔軟性が向上した。洗浄・脱脂工程を対象とした支援装置の導入により得られた効果は、「労働の人間化」の原則にかなったものであると考えられる。
 すなわち「安全で快適な作業」、「高齢作業者に優しい職場」、「環境にやさしい職場」といういずれの視点からみても有意義なものであると考えられる。
 今回導入した支援装置は、いずれも作業者自身による操作を基本としたもので、人間と機械との役割分担を明確に規定している。これは人間工学的改善の原則にもかなったものであり、作業遂行の自由度を高める上で重要なことでもある。 今回の改善に対する作業者の意見を見ると、「まったく疲れを感じない」、「自分のペースで仕事ができる」など支援機器の導入による改善に対して高い評価を示している。また、改善の効果は、筋負担や作業姿勢などの客観的な測定結果にも明確に示されている。
 今回の研究で試作・導入した支援装置による身体的な作業負担の軽減効果は前述のとおりであるが、作業遂行に際しての自立性及び柔軟性が高まったことは、精神的な負担の軽減に寄与することができたものと考える。

産業分類

07 その他の製造業

実施企業名(所在地)

太洋工業株式会社(茨城県)

研究実施年度

2006年(平成18年度)

従業員数(研究実施当時の人数)

160人

研究年報