通路のミラーの設置やコミュニケーション機器の活用などにより聴覚障がいのある労働者に対する安全面の配慮を実施

ウシオ電機株式会社

労働災害防止・聴覚障害

改善前の状況

 聴覚障がいのある社員を多数雇用しているため、全社員が聴覚障がいについて理解を深め、職場内のコミュニケーションを充実させながら、聴覚障がいのある社員が安心・安全に働くことができる職場作りを考えていく必要があった。

改善策

「障がい者雇用分科会」の活動の一環として、障がいのある社員の声を反映させながら以下の取組を実施。

(注)企業としての安全衛生活動に関する取組は以下のリンクをご参照ください。

<安全面に関する改善例>
〇ミラーの設置
聴覚障がいのある社員からの「見通しがわるい階段を降りたり昇ったりする際に、足音に気づかず、ぶつかりそうになることが多い」という声を踏まえ、通路にミラーを設置しヒヤリ・ハットを解消。

設置したミラーの写真

筆談ボードの活用

筆談ボードの写真

聴覚障がいのある社員に配付し、筆談で会話できるようにしている。 

共用スペースに設置した筆談ボードの写真

聴覚障がいのある社員の自席及び受付や食堂などの共用スペースに設置

手話勉強会

手話勉強会の様子   リモート参加も交えた手話勉強会の様子
   社内にて手話勉強会を実施。コロナ禍の状況によりリモート参加もできるようにした。

 

 手話勉強会では、新型コロナ感染防止対策のためマスク着用であるが、通常のマスクは口の動きや表情を読みとる聴覚障がいのある社員にとって大きな壁となっている状況を受け、周囲の社員は「透明マスク」の着用を行うなどの配慮を行った。

透明マスクを着用した手話勉強会の様子

聴覚障がいについての相互理解

社内勉強会の開催(2019年2月障がい者雇用分科会セミナー)

障害者雇用分科会主催セミナーの様子

社内機関誌を使って情報共有

社内機関誌の記事(抜粋)

音の色(2019年6月~開始):
聴覚障がいについて理解を深める為のコラム。聴覚障がいのある社員が記事を作成。

音の色の説明資料

個別相談

入社後1年間は聴覚障がいのある社員との定期相談を実施することを基本とし、安全衛生や仕事に関することなど、社員が気軽に相談できるような雰囲気作りに取り組んでいる。

改善後の効果

 聴覚障がいのある社員に対して、設備改善、コミュニケーションの充実、聴覚障がいに関する社内相互理解等の取組を行うことで、安全な職場作りができるようになり、社員の安全意識も高まった。
 また、これらの取組によって「相談できる相手がいない」「周囲に理解者がいない」といった問題を抱える社員は大幅に減少し、"自分のことを見てくれている"と安心感を持つことにつながるなど、社員のメンタル面の安定にも効果が見られている。
 このように聴覚障がいのある社員にとって安心・安全な職場作りができつつあるが、障がい特性は一人ひとり異なるので、今後も関係機関と連携しながら、社員の特徴や状況に合った取組を検討、実施していく。

社員の声

NSさん

「製品の組み立て工程でチーフをしています。私を含め周囲には聞こえが不自由な仲間もおり、健聴者とともに勤務しています。職場は安全第一で、日頃から危険箇所は事前に確認し、朝礼では『ご安全に』を合言葉に安全への意識を高めています。昨年の聴覚特別支援学校の就業体験の受入は、コロナ禍ということもあり、マスクは透明マスクを使用して、感染予防に努めました。
 日頃から『やりがい』『達成感』を感じてもらえるよう経験談を交えて指導をしており、何でも相談できる雰囲気づくりを日々心がけています。」

NSさんの写真