障害特性に対応した独自のリスクアセスメントの実施

オムロン太陽株式会社

労働災害防止・すべての障害

改善前の状況

・生産工場の現場では、知的障害、聴覚障害、肢体不自由等の様々な障害のある社員が勤務しており、製造工程ごとの潜在的な危険有害要因を見つけだすことが難しかった。
・障害のある社員が働く工場として、健常者に比べてリスクの可能性が大きくなる労働災害は徹底的に防止する必要があった。

改善策

1 労働安全衛生に関する国際規格を導入

・小規模事業所でありながら、国際規格の労働安全衛生システム(現 ISO45001)を導入することで、労働災害の防止を徹底した。また、事業所として「誰もが労働災害によって身体的機能を失うことがない職場づくり」に向けての方針を明確にした。

2 独自のリスクアセスメントの実施で危険有害要因を排除

・国際規格の導入に合わせてリスクアセスメントを実施し、社内から危険有害要因を排除する運動を推し進めてきた。
・リスクアセスメントを実施するに当たっては、以下の「リスクアセスメント手順」のように定常・非定常活動や職場内について、リスクアセッサー(評価者)が危険源を特定したのち、リスクアセスメントを実施(どの程度の被害を及ぼすかを見積もり)。その大きさなどからランクを付け、最終的に全体を見て優先度を付けて高い順に職場で改善していく。

リスクアセスメント手順

・リスクアセスメントの実施に当たっては、歩行時、休憩時などにも目を向けること、車いす、補助具使用の事故割合の評価を取り入れる、同じリスクでも障害のある社員にとってより重くなる場合にはランクを高くするなど、事業所に適した評価ができるように工夫・改善したリスクアセスメントを導入している。
・リスクアセスメントの実施後は安全パトロールなど定期的に職場環境を点検し、必要に応じて留意事項を掲示して社内で情報共有を行っている。
・ヒヤリハット制度を活用。一人 1件/年 を目標として報告書を提出している。目標を持つことで、埋もれがちなヒヤリハットを表に出し、危険と思われるもの、危険と感じた行動などまで目を向け、洗い出している。ヒヤリハット報告書には、簡易なリスクアセスメントの記録もされている。

(注)ヒヤリハットに関する取組は、以下のリンクからご参照ください。

改善後の効果

①リスクアセスメントに基づき職場を点検したところ、高リスクを相当数発見することができた。その後、危険有害要因の排除のための活動を続けたことにより、年々危険度のランクの高いものが減り、職場環境改善に大きな成果を上げている。
②危険有害要因の排除のための運動は、労働災害撲滅にもつながり、現在まで無災害日数を更新し続けている。
③ヒヤリハット報告書のおかげで、見落としがちな不安全箇所、不安全作業の是正を行えた。
④災害要因の削除、軽減により安心・安全に業務できる環境が広がり、品質の安定に一役買うことができた。

担当者の声

阿部さん(経営企画部経営管理グループ)

「OHSAS18001取得時には事務局を担当し、昨年度よりISO45001をあらためて担当しております。連続無災害日数は、ISO18001取得時がスタートとなっています。それ以降十数年間、休業を伴う災害は発生していません。これは、一部のスタッフの活躍や偶然ではなく、社長から現場社員(派遣社員、構内委託業者も含む)全員参加による活動の成果です。」