・身体障害のある社員、精神障害のある社員、障害のない社員が同じ職場で勤務しているが、障害のある社員は疾病や障害によって
不調時の対処方法が異なることから社員間で戸惑いの声が挙がっていた。
【精神障害のある社員の例】不調時には休憩回数や休憩時間を増やす、短時間勤務とする 等
・精神障害のある社員は外見ではどんな配慮が必要か分からず、他の社員と同じ指導方法では思うように習熟が進まないとの相談が
業務指導担当者からあった。
・同僚に、自身の障害について説明し、必要な配慮事項や不調時の対処法、周囲の社員にしてもらいたいことなどを自らの
言葉で発信する機会「障がい理解ミーティング」を設定することとした。
・ミーティングは職場ごとに行い、①新入社員が配属されたとき、②異動等で新たな社員が配属されたときに雇用形態を問わず
実施する。
【実施の流れ】
①同意が得られた社員のみを参加対象とし、説明を行う社員に対してミーティングの目的や注意事項を事前に説明する。
②説明を行う社員があらかじめ当日伝えたい内容をシートに整理し、事前に上長に提出する。
上長と社員でシートを確認しながら、自身の障害状況などをどの程度開示するか検討を行う。
③上長から定着支援担当にシートが提出され、説明を行う社員と定着支援担当で改めて記入事項を確認し、推敲する。
④「障がい理解ミーティング」を実施する。
ミーティングは、概ね4~8人程度のグループで行い、定着支援担当が進行を行う。
(注)全社的な定着支援体制の取組は以下のリンクをご参照ください。
・不調時の対処方法に個人差があること、対処方法が必要な理由について理解が深まり、社員間の戸惑いの声が減少した。
・職場の社員の顔ぶれが変わるタイミングでミーティングを行うため、新たに配属された社員を自然にフォローできる体制づくりに
つながっている。
・ミーティングを通して、個々の特性を理解することができ、社員の指導方法を見直すことができた。
(例)「口頭説明を覚えることが苦手」な社員に対しては、事前に文字による説明を加えることで業務内容を理解しやすく改善。