A 一定期間試行的に雇用する制度(障害者トライアル雇用事業)や、外部の支援機関のジョブコーチによる支援を受けられる制度(ジョブコーチ支援)があります。
障害者雇用の知識や経験に乏しい事業主は、障害者雇用に取り組む意欲があっても雇い入れることに躊躇することがあります。
また、障害者の側でも「どのような職種が向いているかわからない」「仕事に耐えられるだろうか」といった不安を感じている場合があります。
そこで、障害者を短期間の試行雇用(トライアル雇用)の形で受け入れることにより、事業主の障害者雇用のきっかけをつくり、常用雇用への移行を促進することを目的とするトライアル雇用を実施しています。
トライアル雇用の期間は原則として3か月間(テレワーク勤務を行う者は原則3か月以上6か月以内。精神障害者は6か月以上12か月以内)で、ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により、事業主と対象障害者との間で有期雇用契約を締結します。トライアル雇用期間中の労働条件は、労働基準法などの労働関係法令に基づき定めなければなりません。
トライアル雇用を実施した事業主に対して、トライアル雇用終了後に助成します。
○精神障害者以外
支給対象者1人につき、月額最大4万円(最長3か月間)
○精神障害者
支給対象者1人につき、3か月間は月額最大8万円、4か月目以降は月額最大4万円(最長6か月間)
直ちに週20時間以上勤務することが難しい精神障害者や発達障害者について、3~12か月の期間をかけながら20時間以上勤務を目指して試行雇用を行う事業主に対して助成します。
支給対象者1人につき、月額最大4万円(最長12か月間)
※助成金を受給するには要件があります。
◆お問い合わせ先 都道府県労働局、ハローワーク
障害者が円滑に職場に適応することができるように、ジョブコーチが支援計画に基づいて定期的に事業所を訪問等し、職場での課題を改善し、きめ細かな支援を行います。
事業所内のサポート体制をつくり、ジョブコーチによる支援の頻度を徐々に減らしつつ、事業主が主体的に支援できるようになることを目標としています。
「作業手順を覚える」「作業のミスを防ぐ」などの職務を遂行するための支援、「質問や報告を適切に行う」など仕事をするうえで円滑にコミュニケーションをとるための支援などを行います。
また、「不安の軽減」や「ストレス・疲労への対処」のための相談を中心に支援を行うこともあります。
「障害を理解し、適切な配慮をするための助言」や「仕事内容や指導方法に対する助言」などの支援を、事業主や職場の社員に対して行います。
ジョブコーチになるには、職場適応援助者養成研修を受講し修了することが必要です。
また、②訪問型ジョブコーチ、③企業在籍型ジョブコーチによる支援に関しては、助成金(職場適応援助者助成金)制度が設けられています。
◆お問い合わせ先 地域障害者職業センターなど