[健康への配慮][すべての障害]
《改善のポイント》
①障害のある社員を中心とした災害対策プロジェクトチームの立ち上げ
・さまざまな障害に配慮した、災害時の安心・安全向上に向けた取組みを推進した。
②災害時に車いす・クラッチを使用する社員の避難への配慮
・車いす使用の社員が自力で避難できるスロープを設置。外周を取り巻き、緩やかな傾斜角度とした。
③聴覚障害のある社員の避難への配慮
・トイレなどを含めて全館に光警報装置を設置。
・火災発生時には白、地震発生時には緑のライトを点滅させることで災害の種類に応じた避難行動をとれるようにした。
④災害時の対応の理解の促進
・障害のある社員が主体となって活動する「危機管理委員会」が中心となり、災害の基礎知識、基本行動などをわかりやすくまとめた「災害対策マニュアル」、「災対ブック」を作成・配付。
【取組みの効果】
・障害のある社員による主体的な取組みを中心とした運営とすることで、社員の災害に対する意識の向上、身体機能の状況・特性などに応じたきめ細かな配慮の実現につながっている。
・自宅待機が必要な場合の判断が的確にできるようになった。
→株式会社ニッセイ・ニュークリエーション「災害時の安心・安全向上に向けたプロジェクトチームの立ち上げ」のページは下記URLよりご覧ください。
https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/ca_ls/q2k4vk000003knmh.html
[安全衛生教育][事故防止][知的障害]
《改善のポイント》
①社内の「安全教習所」で体験型の安全教育
・社内に安全教習所を設置し、指差し確認の練習、機械への巻き込まれや床での滑りなどの体験を行えるようにしており、毎年1回全社員が受講。
②安全教育の確認テストの実施
・知的障害のある社員に向けて、入社時の安全衛生教育の確認テストに代えて、書面ではなく、「○」か「×」の2択方式による口頭での確認テストを行った。「×」の場合には、なぜダメであるのかの理由を回答してもらい、理解度を高めた。
【確認テストの例】
Q 指差呼称は一人の場合は行わなくてもよい。
Q 熱湯を使用する作業だが、一瞬であれば通常作業用の手袋だけでよい。(A 両問とも×)
③安全面の指導体制
・知的障害のある社員1人に対し、世話役(障害者職業生活相談員)を1名配置。日々の指導をマンツーマンで実施した。
④事故防止や再発防止対策への全員参加
・安全パトロールの参加メンバーには、障害の有無にかかわらず全社員が参加できる体制とした。
・事故やヒヤリハットが発生した箇所、業務内容を基に社内ハザードマップを作成し、全社員の目にとまる場所に掲示した。
【取組みの効果】
・障害のある社員において、一度起きた事故と同様の事故の発生はなく、再発防止を図れている。
・全社員において、どのような状況が事故につながりやすいのかということへの理解度が高まり、事故予防・再発防止につながっている。
→株式会社ハチカン「障害特性に配慮した事故予防・再発防止」のページは下記URLよりご覧ください。
https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/ca_ls/q2k4vk000003kzn4.html
「令和2年度障害者雇用職場改善好事例」へご応募いただいた事業所のみなさま、取材にご協力いただいた事業所のみなさまに、あらためて御礼申し上げます。
なお、令和3年度は別の事業所の取組みを追加掲載していきますので、ぜひホームページをご覧ください。
貴社での障害者雇用の取組みの参考としていただければ幸いです。
「障害者の健康に配慮し、安心・安全に働けるように取り組んだ職場改善好事例」の全ページは下記URLよりご覧ください。
https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003h4nf.html
過去に募集した「職場改善好事例」を好事例集に取りまとめて掲載しています。
過去の「職場改善好事例」は下記URLよりご覧ください。
https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/ca_ls/ca_ls.html